• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

西南日本の農村におけるアジア系外国人妻の生活過程と老親扶養問題

研究課題

研究課題/領域番号 10410054
研究機関十文字学園女子大学

研究代表者

奥山 正司  十文字学園女子大学, 社会情報学部, 教授 (50073036)

研究分担者 中谷 陽明  日本女子大学, 人間社会学部, 助教授 (00198128)
キーワードアジア系外国人妻 / 西南日本 / 生活問題 / 農村 / 老親扶養
研究概要

本調査研究は、西南日本の地域で生活するアジア系外国人妻と彼女らが抱える生活問題を把握し、そのうえで福祉サービスを含めた生活への対応策がどのようになされているかを検討するために以下のような調査研究を行った。そのひとつは、四国、九州の全県及び山陰(島根県のみ)の772市町村に対し、外国人女性の有無、出身国名等についてハガキによる郵送調査を行った。ふたつめは、郵送調査を行った市町村の中から面接調査が可能となったアジア系外国人妻の生活史、現在の生活状況を中心としたケーススタディを行った。その結果、出身国別では、フィリッピン、韓国、中国の3ヶ国が滞在者全体の過半数を占めていたが、他にはブラジル等54ヶ国の外国人妻が生活していることも判明した。結婚に至る流入のプロセスとしては、「興行ビザ」「仲介・斡旋業」「行政による斡旋」「同胞友人による呼び寄せ」などが考えられたが、4つのなかでは「興行ビザ」と「仲介・斡旋業」による入国が多く、その後、結婚に至るケースが多かった。
また、ケーススタディを行った結果、アジア系外国人妻の生活の問題点としては、「ことばの問題」及び「異文化による家族や地域での摩擦」などが多かった。一方、外国人同志のネットワークがない、NPOが存在していないという地域社会の条件も明らかになった。その結果、アジア系外国人妻を中心とした外国人女性が限られたサービスのなかで生活していくためには、コミュニティの住民が異文化に対する理解を深め、共存していくことが何よりも重要であることがあらためて確認された。また、アジア系外国人妻等がエンパワーメントするには、ソーシャルワーカーが彼女らの生活をさまざまな局面において側面的に援助することが重要であることも明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 奥山正司: "西南地域で暮らす滞日外国人女性とソーシャルワークについて"日本社会福祉学会第47回大会報告要旨集. 150 (1999)

  • [文献書誌] 奥山正司: "特別養護老人ホーム・入所許容率の推移に関する研究-東京都区部・市部を対象として-"老人社会科学. 21巻2号. 140 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi