研究課題/領域番号 |
10410056
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
加納 弘勝 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20214497)
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研究分担者 |
林 哲 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20167068)
林 哲 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20167068)
小倉 充夫 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (40055322)
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キーワード | 暴動 / ラィオット・デモ / ルサカ / 済州島4.3事件 / チアパス / エスニスティ / 国家・社会関係 |
研究概要 |
本研究は、担当地域における国家と社会関係を軸として暴動とその後の展開を分析した。こうした研究の1例として、A Study of Crisisは、国際紛争に関してアクターや地域諸国の介入などを整理している。紛争への関心は同じであるけれども、本研究は紛争の内的過程をより検討した。事例研究のために『ニューヨーク・タイムズ』の主要記事を1980-2000年まで収集した。 アフリカ地域に関して、経済危機の深刻化と民主化の過程における様々の形で生じている対立と紛争に注目した。一方で内戦やクーデターが生じた国があり、他方でザンビアのようのに比較的に平穏に複数政党制へ復帰した例もある。しかしこの場合においても都市暴動やクーデターと全く無縁ではなかった。1985年のルサカとンドラでの暴動、1990年ルサカでの暴動とクーデター未遂はそれである。こうした事件の背景と、事件にもかかわらず選挙により政権交代にこぎつけた要因について分析した。 アジア地域に関しては、東アジアの大規模な民衆運動と権力側の衝突の類似性と差異を十分に理解しつつ、脱植民地化の過程で生じざるを得なかった朝鮮半島の民衆抗争の象徴である済州島4・3事件を検討した。アジアの冷戦秩序が形成される条件の必要不可避な部分として、また内戦としての朝鮮戦争をピークとした歴史的文脈を通して、必ずしも宗教的あるいはエスニックな対立要素のなかった地域において、衝突・抗争がいかに生み出されたかに注目した。 ラテンアメリカ地域に関しては、ラテンアメリカ、メキシコおよびチアパス国境地帯についてのスペイン語文献等の収集・整理を継続し、ラテンアメリカにおける国家とエスニシティに関して、メキシコ日系祉会の事例を検討した。ラテンアメリカ、植民地時代における先住民反乱の背景についての基本的文献のレヴユーし、メキシコ大統領選後の新政権とチアパス、サパティスタゲリラ勢力の関係について、メキシコ研究者とのインタビューおよび文献資料の収集した。
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