研究課題/領域番号 |
10410058
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
越智 昇 創価大学, 文学部, 教授 (20045925)
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研究分担者 |
江上 渉 成蹊大学, 文学部, 助教授 (50213533)
丸山 正次 山梨学院大学, 法学部, 教授 (10229627)
大谷 信介 関西学院大学, 社会学部, 教授 (10168974)
宮城 健一 日本リサーチ総合研究所, 政策開発部, 部長
早川 洋行 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (60252376)
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キーワード | ボランタリー・アソシエーション / ネットワーク / コミュニティ / 都市化 / パートナーシップ / 福祉 / 世代 |
研究概要 |
最終年度に当り、H11年10月、日本社会学会で中間報告を行った。我々の共同研究は「都市化する居住地域で人々はどのような自発的なネットワークを創り、いかなる活動をとおして地域文化を創造しているか」ということである。研究成果は3部構成7章立てでまとめられる。第I部「ボランタリー・アクションとボランタリー・アソシエーション」では、山梨県下での調査による緻密な分析(丸山正次)と40万都市比較による居住類型別ネットワークの特徴とVA活動の関連、平常人の平常生活と積極市民の違いを明らかにした(大谷信介)。第II部「ボランタリー・アソシエーションの新動向」では、北海道の「ヤーレン・ソーラン祭」の調査により、VAの参加型マネージメントという課題が追求され(宮城健一)、視点をかえて、武蔵野市コミュニティ協議会メンバーの詳細な聞き取り調査では、人間形成・集団形成を再定義過程の意義として解明した(江上渉)。これらは、従来の研究に充分には現れなかった新しい問題である。第III部「ボランタリー・アソシエーションの21世紀への可能性」では、90年代から振興するVAの特徴を滋賀県下の調査から解析。それは都市的状況に規定されたというよりも、一定の文化・経済・社会的豊かさを基盤に生れ、参加する中で生活を見直し自己再帰性をもち、社会構造を変革する特性をもつに至っていて、「新しい社会運動」の視角を重要とする(早川洋行)。これと関連して「盛岡市民福祉バンク」「世代にかける橋」というVA調査ならびに横浜の「ともいくクラブ」調査がVAの新しい時代の可能性を指摘する(越智昇、塩田忍、須藤伸一)。以上のようにみれば、VAの現象形態は都市的なネットワーク資源に依拠しながら、基本的には複合社会(A.メルッチ)という社会変動の文脈で新しいあり方を現しているというべきであろう。
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