研究課題/領域番号 |
10410067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
田中 喜美 東京学芸大学, 大学院連合学校教育学研究科, 教授 (00115247)
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研究分担者 |
木村 誠 静岡大学, 教育学部, 助教授 (90234377)
坂口 謙一 高知大学, 教育学部, 助教授 (30284425)
堀内 達夫 大阪市立大学, 文学部, 教授 (40135273)
佐々木 享 愛知大学, 短期大学部, 教授 (10083601)
佐々木 英一 追手門学院大学, 人間学部, 教授 (30125471)
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キーワード | 技術教育 / 職業教育 / 教員養成史 / 大学カリキュラム |
研究概要 |
研究計画にそった個人研究を進めつつ、本年度は分担者全員による合宿研究会を2回もった。 第1回研究会では、まず、本テーマに関わる研究課題の共有を図るべく、日本における技術・職業教育教員養成史研究の現状と課題をめぐって、報告書に基づく討議を行なった。教育学では、教員養成史に関する研究は、日本・外国ともに比較的蓄積があるにもかかわらず、中等教員とりわけ技術・職業教育の教員養成史の研究は非常に遅れており、この分野に立ち入って研究することの教育学研究上の意義が明らかにされた。 次に、個別研究として、東京高等師範学校における手工科教員養成に関する報告と討議がなされた。卒業生数とその就職先のデータから、手工科の師範学校教員の養成に対する同校図画手工専修科の役割の大きさを実証的に明らかにした。 第2回研究回では、対象国の個別研究を中心に報告と討議を行なった。 日本に関し、北海道大学工学部を事例に臨時工業教員養成所の実態の一端が明らかにされた。 米国に関し、1つには、最近の中等職業教育におけるAll-Aspects of the Industryの取り組みが紹介された。いま1つには、同国の技術・職業教育の教員養成史をみる上で、ミシシッピヴァリ技術教師教育会議(1909年〜)の活動の分析が、一定程度有効であること、また、その史資料がイリノイ大学アーバナ校に所蔵されており、利用可能であることが報告された。 ドイツに関し、1つには、近年のデュアルシステムの危機論争を事実に即して評価し、国際競争の激化の中で、企業がデュアルシステムから離脱する動きが背景になっており、ドイツにおける職業教育・訓練の公共性のあり方が問われているとした。いま1つには、教育福祉専門職の資格と養成制度の動向を、教育学教育の役割の拡大という視点から、日本と比較しつつ、紹介した。 フランスに関し、アスティエ法の再解釈が試みられた。しかし研究方法上の疑問が出された。
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