研究課題/領域番号 |
10410083
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
塚田 孝 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (60126125)
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研究分担者 |
森下 徹 山口大学, 教育学部, 助教授 (90263748)
西坂 靖 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (50172648)
吉田 伸之 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40092374)
栄原 永遠男 大阪市立大学, 文学部, 教授 (80102979)
原 直史 新潟大学, 人文学部, 助教授 (70270931)
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キーワード | 近世 / 大坂 / 都市 / 蔵屋敷 / 町 / 新地 / 株仲間 / 非人 |
研究概要 |
<史料の調査・整理> 昨年度から着手していた笠井家文書(大阪市立大学学術情報総合センター所蔵)1500点余りの整理を終了した。また、東京大学法制史資料室・大阪市立博物館・大阪市立中央図書館などの所蔵する大坂関係史料をマイクロフィルムにより収集した。その中には、町奉行所などの諸役職の動向を把握しうる「役録」群、今年度重点を置いた新地に関わる御池通五・六丁目関係の史料や湯屋・煮売屋など煮関する史料、あるいは新町遊郭内の個別町(九軒町)に関わる史料、諸種の株仲間定書などが含まれている。昨年度までに調査・収集した諸藩の蔵屋敷関係史料、酒造家や薬種仲買などの商家文書とあわせて、大坂の都市社会の分節構造を総合的に把握することを可能にする条件が進展した。 学術情報総合センターと共同して大坂町触の全文データベースの構築を継続した。また、これまで未発掘の町触を含む「せん年より御ふれふみ」の刊行に向けた準備を進めている(パソコンへの入力はほぼ終了)。 <研究の組織> 今年度も、分担者を中心に、その他の大坂の研究者にも参加してもらう形式の「近世大坂研究会」を継続し、5回開催した。昨年度まで、都市史、建築史、法制史、文化史など諸分野の研究交流を軸にしてきたが、今年度は、古代(難波宮)から現代までの時間軸の中で大坂を考える視点をもう一つの柱とした。また、昨年度に行ったシンポジウム「近世大坂の都市空間と社会構造」の報告(6本)をベースに、新たに6本の論考を加え、『近世大坂の都市空間と社会構造』(2001年2月刊)を取りまとめた。これが3カ年間の共同研究のひとつの集約点である。
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