研究課題/領域番号 |
10410090
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
芝井 敬司 関西大学, 文学部, 教授 (00144311)
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研究分担者 |
永田 諒一 岡山大学, 文学部, 教授 (30116488)
岡本 明 広島大学, 文学部, 教授 (90025057)
中山 昭吉 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (60065753)
小山 哲 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (80215425)
南 直人 大阪国際女子大学, 人間科学部, 助教授 (20181951)
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キーワード | 西洋近代 / 情報伝達 / 情報政策 / 宣伝 / 情報網 |
研究概要 |
本研究の第2年度に相当する平成11年度の研究実績については、研究分担者、研究集会、研究発表の3つのレベルに分けて記すことができる。研究分担者のレベルでは、各自が分担するテーマに関する研究を進めたが、その成果に関しては別記の研究発表に表れている。研究集会については、通算第4回(9月25日、岡山)および第5回(2月19日、大阪)の2回の研究集会を行った。そして、第4回では、「近世ドイツにおける情報伝達」(中谷)と「ドイツ宗教革命期における情報伝達の問題」(永田)、第5回では「19世紀イギリスにおけるWomen's Communication System」(松浦)と「18世紀前半イギリスの政治情報伝達の一局面」(芝井)の研究発表を得て、活発な質疑応答を行った。中谷と永田報告は、グーテンベルクの活版印刷術が当時のドイツ宗教改革運動の展開にいかなる影響を与えたかを、近年の研究成果を吸収しながら、情報伝達の観点から再検討したものである。また、松浦報告は、19世紀を中心とするイギリス労働者階級の女性たちの情報伝達のあり方を、「女性たちの立ち話」 「母親学級」 「女性の生協運動」の3つの局面に分けて詳細に分析したもので、活字資料からはなかなか窺うことのできない口頭でのコミュニケイションの重要性を指摘した。芝井報告は、18世紀イギリスの政治家ロバート・ハーリーへの金融情報提供者であったアムステルダムのドラモンドの役割を、ハーリーに宛てたドラモンド書簡の分析を通じて論じたものである。また、個別の研究課題に関連して、研究分担者が発表した論文等の成果については、別記のとおりである。
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