研究課題/領域番号 |
10410098
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
神谷 忠孝 北海道大学, 文学部, 教授 (10055171)
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研究分担者 |
奥出 健 湘南短期大学, 国語科, 教授 (30110076)
木村 一信 立命館大学, 文学部, 教授 (20105365)
岡田 英樹 立命館大学, 文学部, 教授 (00030172)
竹松 良明 大阪学院短期大学, 国際文化学科, 助教授 (30249396)
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キーワード | 日本植民地 / 日本占領地 / 南方徴用文学者 / 台湾 / 朝鮮 / 満州 / 東南アジア / 樺太 |
研究概要 |
わが国は台湾、朝鮮、南洋諸島を植民地とし、次いで中国大陸に満州帝国を樹立して統治した。さらに太平洋戦争時には東南アジアの各地域へ軍を進めて「軍政」を実施し、短期間であったが領有した時期もあった。これらの各地域において、地域間の差はあるものの日本語教育が推進され、「皇民化」教育とともに日本文化の伝播も自然になされた。 文化工作の中心になったのは多くの日本文学者であり、日本語新聞、日本語教科書、映画制作などに指導的役割をはたした。日中戦争でのペン部隊に続いて、太平洋戦争では80名に及ぶ「南方徴用作家」が宣伝部隊として動員された。こうした歴史的事実については従来あまり研究がなされていなかったが、共同研究者5人が地域を分担して研究にあたった。朝鮮・中国・樺太(神谷忠孝)、中国・満州(岡田英樹)、東南アジア・南洋諸国(木村一信)、台湾(奥出健)、東南アジア(竹松良明)などの地域における資料の収集と文献の解読にあたった。研究代表の神谷は1998年に台湾における「皇民化」をめぐるシンポジウムに参加し、1999年には韓国で開催された第一回学術会議に参加し、「近代日本文学と朝鮮」という題で発表した。岡田英樹は中国の長春に赴いて満州時代の文献踏査に参加した。木村一信は主にインドネシアにおいて戦前の資料調査を実行した。各自が研究成果を雑誌、単行本で発表している。
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