研究課題/領域番号 |
10410113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
一ノ瀬 和夫 立教大学, 経済学部, 助教授 (00145707)
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研究分担者 |
渡辺 信二 立教大学, 文学部, 教授 (00114025)
千石 英世 立教大学, 文学部, 教授 (70094274)
小林 憲二 立教大学, 文学部, 教授 (90092056)
鵜月 裕典 立教大学, 文学部, 助教授 (00203563)
阿部 珠理 立教大学, 社会学部, 教授 (50184213)
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キーワード | 多文化主義 / カルチュラル・スタディーズ / マイノリティ / 黒人 / アジア系アメリカ人 / トランスナショナライゼーション / 映像文化 / ハリウッド映画 |
研究概要 |
多文化主義の観点から、アメリカの歴史、文化、文学、映像・演劇表現に現れた諸問題を概観、整理することが今年度の主目的であったが、この点に関し文化と映像の領域に特に集中して、研究会、講演会、シンポジウムを企画、実践し、当初の目的の達成につとめた。 まず研究会として「黒人・映画・ドキュメンタリー」と題した会を持ち、ここで、All Power to the People!等の黒人問題に関するドキュメンタリー作品のヴィデオ上映と、これを受けて『ハーレム・黒人教会・ゴスペル』の著者である水田寿一氏をアドヴァイザーとした、黒人解放運動に関するディスカッションを行った。 次に、議演会としては「多文化主義時代と映像ーーハリウッド映画の中のアジア人」と題した会を持ち、アジア系アメリカ人に関する著作(『アジア系アメリカ人 アメリカの新しい顔』等)がある村上由見子氏を講師として、ハリウッド映画がマイノリティをどのように表象してしてきたかを考察した。 最後に「文化はいかに国境を超えるかー人種・民族・国籍」と題したシンポジウムでは、金石範氏、巽孝之氏、本橋哲也氏を招き、トランスナショナライゼーションの問題を中心に、多文化主義とカルチュラル・スタディーズの現在について討論を行った。これらの機会を通じて、来年度以降の本研究の再検討と再確認を行った。これらの講演、シンポジウムは、その主旨についてはアメリカ研究所のホームページに掲載すると同時に、1999年春刊行予定の『アメリカ研究シリーズ』最新号に全文を掲載予定である。 一方、立教大学アメリカ研究所において最も手薄であった映像部門の環境整備と資料充実に今年度は特に注力し、その結果国内では見ることのできない作品を多数含むビデオ約120本、書籍150冊強を集中して集めることができた。また現在、映像文化とマイノリティに関した書籍の出版を企画中である。
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