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1998 年度 実績報告書

バブル経済崩壊期以後の自動車開発システムと開発支援型産業の調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 10430010
研究機関中央大学

研究代表者

池田 正孝  中央大学, 経済学部, 教授 (30055115)

研究分担者 遠山 恭司  都立工業高等専門学校, 専任講師 (20270233)
林 正樹  中央大学, 商学部, 教授 (00055211)
青野 寿彦  中央大学, 経済学部, 教授 (10055189)
中川 洋一郎  中央大学, 経済学部, 教授 (00164145)
キーワード新しい製品開発システム / 3次元CAD / CAM / シュミレーション技術 / サイマルテニアス・エンジニアリング / 開発コストと開発期間の削減 / 情報の共有化 / 自動車開発システム / 自動車開発支援型産業
研究概要

1990年代後半期以降,日本の自動車メーカーと部品メーカーは,自動車開発コストと開発期間の大幅削減を目指して,新しい製品開発システムを構築しつつある。その主な特徴を要約すれば,(1)情報の共有化(2)CAD/CAMの本格的導入とシュミレーション技術(CAE)の積極的活用(3)サイマルテニアス・エンジニアリングの強化(4)プラットフォームの先行開発・評価の完了(5)開発技術の標準化による開発工数削減と設計変更の最少限化の実現等である。こうした新開発システムの導入によって,自動車開発コストと開発期間はおおよそ30%程度削減されつつある。今,開発期間をモデル決定から量産開始迄の期間とすると,わが国の乗用車メーカーは,かつては開発期間3年だったのがその半分の18ヵ月レベルに短縮できた。さらに現在では14〜15ヵ月,近い将来には12ヵ月迄短縮しようとしている。車の開発期間の大幅短縮を目指して,プレス金型,インジェクション金型メーカーなどの自動車開発支援型産業の技術革新も目ざましい。プレス・インジェクション型メーカーは90年代初期,型開発期間に10ヵ月を要したのが現在では4,5ヵ月迄短縮している。そのために,金型メーカーは(1)3次元CAD/CAMの本格的導入(2)高速NC工作機械の導入(3)自動車メーカーへのゲスト・エンジニア派遣(4)素材革新による簡易金型の開発等新しい取り組みが進められている。この結果,金型メーカーの中には新技術導入によって経営強化を図る部分と,切捨てられ衰退する部分のコントラストが一層明瞭になっている。こうした傾向は,他の開発支援型産業においても同様に見られる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 池田正孝: "欧州自動車メーカーの部品調達政策の大転換-ドイツ自動車産業を中心として-" 中央大学経済研究所年報. 第28号. 119-267 (1998)

  • [文献書誌] 池田正孝: "自動車メーカーの「世界最適調達」とシステム/モジュール化" 経済学論纂(中央大学). 第39巻3・4号. 29-53 (1999)

  • [文献書誌] 池田正孝: "日本自動車産業における新しい製品開発システム(刊行数)" 経済学論纂(中央大学). 第39巻5号. (1999)

  • [文献書誌] 中川洋一郎: "自動車の大量生産における部品用金型の償却問題" 経済学論纂(中央大学). 第38巻3・4号. 199-224 (1998)

  • [文献書誌] 中川洋一郎: "転換(1984-1985年)以降におけるフランス自動車部品メーカーの再編成(刊行予定)" 経済学論纂(中央大学). 第39巻6号. (1999)

  • [文献書誌] 林 正樹: "日本的生産システムの経営特性" 商学論纂(中央大学). 第39巻3・4号. 1-33 (1998)

  • [文献書誌] 日本中小企業学会: "今日の中小企業の21世紀への展望-研究の新たなる課題と方法を踏まえて-" 同友館(刊行予定), (1999)

  • [文献書誌] Ulrich Jurgens(ed.): "New Product Development and Production" Springer(刊行予定), (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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