研究分担者 |
岡崎 龍太郎 同志社大学, 工学部, 講師 (20268113)
川崎 健 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (40301410)
中村 博昭 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60217883)
三宅 克也 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20023632)
寺尾 宏明 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (90119058)
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研究概要 |
計算データの集積に関しては,初等整数論では素数,非正則素数,原始根,原始根分布,拡張強擬素数,多重ベルヌイ数の計算は完了している.また円楕円法(CE法)による代数体の類数・単数群の計算は現在では,汎用の数論ソフトを用いたスクリプトの作成の段階に到達している.そしてDagstuhl国際研究集会Algorithms and Number Theoryで,円楕円法による数体の基本単数と類数の計算の現状報告と考察すべき問題提起をした.公表した.今後は円楕円法の計算量の評価,システムへの移植,それを用いた数表作成などの課題がある. 同時に,或る種の整数型2階線型再帰数列が平方数になる有限個の場合を,不定近似,数体の単数群の考察,計算機の利用により決定した. 既存のPARI,KANT,SIMATH,LiDIAによる基本演算と,自作の双方向リストをデータ構造とする多倍長計算パッケージMPIPの比較と分析を,理論的かつ実験的に行った.自力で計算機代数システムの構築をするには,まだ準備段階に到達したに過ぎない. 引続き,この分野の利用可能なソフトウェアやデータベースを整理して纒める作業を推進した.その為にTNTサーヴァをデータベースの観点から再構築して,パッケージの公表情報,実装・利用記録,初等的な数論の不変量,代数体の不変量,楕円曲線の不変量などの安定した供給をしている. また,最近の計算数論の発展について,特に素因数分解を中心にANTS-IIの講演や最新の計算記録を紹介した.汎用の素因数分解の方法としては最高速と期待されている数体篩について,その原理や実例を中心にして紹介した.
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