研究分担者 |
ROSSMAN Wayn 神戸大学, 理学部, 助教授 (50284485)
黒瀬 俊 福岡大学, 理学部, 助教授 (30215107)
井上 尚夫 熊本大学, 理学部, 講師 (40145272)
原岡 喜重 熊本大学, 理学部, 助教授 (30208665)
伊藤 仁一 熊本大学, 理学部, 助教授 (20193493)
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研究概要 |
空間型の定平均曲率の大域的な性質と,その周辺にある問題を考察した. 双曲型空間の平均曲率1をもつ曲面に対して,閉リーマン面上の,有限個の錐的特異点を持つ正定曲率計量が対応していることが知られているが,そのようなカテゴリーの計量のうち,リーマン面の種数と特異点の数が小さい場合の分類について考察した.とくに,球面上に3つの特異点を持つ場合は完全に分類ができ,その方法を応用することにより,3つのカテノイドエンドをもち,種数が0であるような定平均曲率1の曲面の分類が完成された.さらに,種数1で特異点が1の場合の計量の分類問題と楕円関数論との関係が考察された(現在進行中). また,高い次元のユークリッド空間のなかの(余次元の高い)極小曲面に対するワイエルストラス表現公式に対応して,3次元双曲型空間のワイエルストラス-ブライアン表現公式の高次元化が試みられている. さらに,上記のCMC-1曲面の分類と関係して,ユークリッド空間の完備な極小曲面に対して定義されるホモロジー不変量(通常「フラックス」と呼ばれる)のCMC-1版が発見されたが,さらに,ユークリッド空間の定平均曲率曲面に対するフラックス(Korevaar-Kusner-Solomon)を可積分系のスペクトル径数を用いて理解する,という方法を他の空間型に応用することによって,非ユークリッド空間型の定平均曲率曲面に対しても同様のホモロジー不変量が定義されることがわかった(執筆準備中).
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