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1998 年度 実績報告書

複雑系現象の連続系モデルの同定問題のランジュヴァン方程式論による確率過程論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10440026
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

岡部 靖憲  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30028211)

研究分担者 堀田 武彦  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (90222281)
井上 昭彦  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50168431)
合原 一幸  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40167218)
柳川 尭  九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (80029488)
伏見 正則  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70008639)
キーワードKM_2O-ランジュヴァン方程式 / KMO-ランジュヴァン方程式 / 弱定常性 / 純非決定性完全ランク性とテープリッツ条件 / 揺動散逸定理 / 局所的・大域的な標準表現定理 / イノベーション法 / outer行列関数
研究概要

計量ベクトル空間内の流れで一次独立性を満たさない所謂退化した流れに対して、ホワイトノイズ添加流の概念を導入しもとの流れにウエイトをもったホワイトノイズ添加流を加えることによって非退化な流れに帰着し,ウエイトをゼロにするとき,非退化な流れに付随するKM_2O-ランジュヴァン行列が収束することを証明し,退化した流れに付随するKM_2O-ランジュヴァン行列を一意的に求めた.
この応用として,非退化・退化にとらわれずに一般の流れの時間発展を記述するKM_2O-ランジュヴァン方程式を導くことができ局所的標準表現定理と(定常性を必ずしも満たさない一般の流れに対する)揺動散逸定理を証明し、局所的な離散時間をもつ有界な確率過程に対する非線形情報解析を整備した.
さらに,大域的な離散時間をもつ弱定常過程の完全ランク性と相関行列関数に対するテープリッツ条件との間の強弱関係(前者が強いこと)を明らかにし,弱定常過程の時間発展を記述する局所的な確率差分方程式としてのKM_2O-ランジュヴァン方程式をスケール極限の操作を通して大域的確率差分方程式としてのKMO-ランジュヴァン方程式を導いた.この応用として,純非決定性と完全ランク性を満たす弱定常過程のouter行列関数の具体的な表現定理を求め,弱定常過程に対する大域的な標準表現定理を証明した.
その逆の研究の流れとして,あるクラスの連続時間をもつ弱定常過程に対して,大域的な確率微分方程式としてのKMO-ランジュヴァン方程式より フィルタリングの研究におけるイノベーション法の考えを用いて,KMO-ランジュヴァン方程式における揺動項をイノベーションに書き換える操作によって,原点に初期条件をおく局所的な確率差分積分方程式としてのKM_2O-ランジュヴァン方程式を導いた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Okabe and T.Yamane: "The theory of KM_2O-Langevin equations and its applications to data analysis(III):Deterministic analysis" Nagoya Mathematical Journal. 152号. 175-201 (1998)

  • [文献書誌] T.Kanamaru,T.Horita and Y.Okabe: "Stochastic resonance in the Hodgkin-Huxley network" Journal of the Physical Society of Japan. 67巻12号. 4058-4063 (1998)

  • [文献書誌] Y.Okabe: "On the theory of KM_2O-Langevin equations for stationary flows(I):characterization theorem" Journal of the Mathematical Society of Japan. 52巻(掲載予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2014-07-15  

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