研究課題/領域番号 |
10440033
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
前島 信 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051846)
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研究分担者 |
河添 健 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (90152959)
田村 要造 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (50171905)
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40118980)
渡部 俊朗 会津大学, 総合数理科学センター, 専任講師 (50254115)
佐藤 健一 名古屋大学, 名誉教授 (60015500)
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キーワード | 無限分解可能分布 / 自己分解可能分布 / 半自己分解可能分布 / タイプG分布 / 従属操作 / レヴィ過程 / 過渡性 / 自己相似確率過程 |
研究概要 |
1.タイプGと呼ばれる無限分解可能分布のクラスの多次元化に成功、更にそれらが自己分解可能になるための必要十分条件を見つけた。更にタイプG分布のサブクラスの系列を定義し、無限分解可能分布のクラスの新しい細分化に成功した。 2.subordination(従属操作)をsubordinatorが多次元の値をとる場合に拡張した。それにともなって、多パラメーターレヴィ過程の概念を導入した。それらが1の多次元タイプG分布と深く関わることもわかり始めた。 3.subordinationによる自己分解可能性の遺伝について,今まで未解決であったいくつかのことを証明した.(a)自己分解可能なsubordinatorによる,ずれをもつブラウン運動のsubordinationはまた自己分解可能になる.(b)ブラウン運動のsubordinationが自己分解可能であっても,もとのsubordinatorは自己分解可能とは限らない. 4.レヴィ過程の過渡性の程度を定めるtransience level setを定義し、それらの特性関数による判定条件などを求めた。 5.移動自己相似確率数列という概念を導入し、独立増分をもつものを特徴づけ、移動自己相似加法確率数列と呼んだ。まずそのようなものがが過渡的であるための必要十分条件を求めた、さらに、上極限と下極限に関する極限定理を詳しく調べた。さらにそれらを使って、シルピンスキーガスケット上のブラウン運動に対する2つのタイプの重複対数の法則に現われる未知の定数を上下から評価することに成功した。 6.1次元のランダム媒質の中を動く拡散過程について、負の部分の媒質としてはブラウン運動、正の部分には媒質がない場合についての漸近挙動を調べることに成功した。
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