研究分担者 |
石田 久 京都産業大学, 理学部, 教授 (10103714)
鷲原 雅子 京都産業大学, 理学部, 教授 (40065800)
八杉 満利子 京都産業大学, 理学部, 教授 (90022277)
村瀬 篤 京都産業大学, 理学部, 教授 (40157772)
勝良 昌司 京都産業大学, 理学部, 教授 (80065870)
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研究概要 |
形式言語の研究をおもに行った.特に文脈自由言語に関連する種々の決定および非決定問題について研究した.X上の語uに対して,ある自然数iとX上の原始語νが存在してu=ν^iとなるとき√<u>=νと定義する.さらに,X上の言語Lに対して√<L>={√<u>|u∈L}と定義する.このとき,たとえばLが文脈自由言語のとき,√<L>が文脈自由か,あるいは正規であるかどうかを決定する問題は決定不能である.また,同じ条件下でLが原始語のみから構成されているかどうかを決定する問題も決定不能である.一方,Lが正規言語の場合は√<L>が有限であるかあるいは正規であるかを決定する問題は決定可能である.これらの問題は「原始語全体からなる言語は文脈自由言語であるか否か?」という未解決の問題と深くかかわっている.次に,語u=a_1a_2...a_r(ここで各a_iはXの元である)に対してu^R=a_r...a_2a_1と定義する.u=u^Rのとき,uを回文とよぶ.このとき「回文のみから構成される無限文脈自由言語は存在するか?」という問題に対しては,そのような言語は存在しないことが証明された.以上の結果はおもに研究代表者の伊藤正美,分担者の勝良昌司とハンガリーEotovos大学のSandor Horvathの共同研究の結果得られたものである.これらの研究の他に,研究代表者の新しい研究結果としては,非決定性有向オートマトンが受理する種々の言語のクラス間の包含関係の決定がある.これらの結果はハンガリーJozsef Attila大学のImrehBalazsとの共同研究として得られた.また研究代表者と分担者の勝良がハンガリーJozsefAttila大学のZoltan Esikと行った半順序集合上のシャフル演算の研究もある.
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