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1999 年度 実績報告書

形式言語,符号および暗号方式の代数的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10440034
研究機関京都産業大学

研究代表者

伊藤 正美  京都産業大学, 理学部, 教授 (50065843)

研究分担者 八杉 満利仔  京都産業大学, 理学部, 教授 (90022277)
村瀬 篤  京都産業大学, 理学部, 教授 (40157772)
勝良 昌司  京都産業大学, 理学部, 教授 (80065870)
キーワード原始語 / 文脈自由言語 / 正規言語 / 決定問題 / 回文 / 稠密文脈自由言語 / 非決定性有向オートマトン / 星型積
研究概要

X上の原始語全体の集合Q(X)が文脈自由言語になるかどうかという問題は未解決であるが,この問題に関連する種々の言語の決定問題の研究を行った.X上の語uに対して,ある自然数iとX上の原始語vが存在してu=v^iとなるときroot(u)=vと定義する.さらに,X上の言語Lに対してroot(L)={root(u)|u∈L}と定義する.このとき,Lが正規言語あるいは文脈自由言語ならば,root(L)が有限になるかどうかは決定可能である.Lが正規言語のときには,root(L)が正規になるかどうかという問題も決定可能である.しかしながら,Lが文脈自由言語のときは,root(L)が文脈自由あるいは正規になるかどうかを決定する問題は決定不能である.さらに,Lが原始語のみから構成されているかどうかを決定する問題はLが正規言語のときには決定可能であるが,Lが文脈自由言語のときには決定不能である.次に,言語Lに対してdeg(L)={i|q ∈ Q(X),q^i∈L}と定義する.deg(L)が有限であるかどうかを決定する問題は,Lが正規言語のときは決定可能であるが,Lが文脈自由言語のときは決定不能である.語u=a_1 a_2…a_r (a_i ∈X)に対してu^R=a_r…a_2a_1と定義する.u=u^Rのとき,uを回文とよぶ.このとき「回文のみから構成されている稠密な文脈自由言語が存在するか?」という問題に対しては,そのような言語は存在しないことが示されると同時に,一般にLが回文のみから構成される無限文脈自由言語の場合には,deg(L)は概周期的であることも示された.
以上の結果はおもに研究代表者の伊藤正美,分担者の勝良昌司とハンガリーEotovos大学のS.Horvathの共同研究の結果得られたものである.これらの研究の他に,研究代表者とハンガリーSzeged大学のB.Imrehとの共同研究として得られた,可換な非決定性有向オートマトンが受理する種々の言語のクラス間の包含関係の決定およびオートマトンの星型積の研究がある.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Balazs Imreh and Masami Ito: "Anote on the star-product"Acta Cybernetica. 14. 99-104 (1999)

  • [文献書誌] Masami Ito: "Dhuffle products and related operatims on languages"Algebyaic Enginecying (editel by C. Nehaniz & M. Ito Wosld Scientificl). 484-493 (1999)

  • [文献書誌] Zoptin Esik,Masami Ito and Masashi Ketsura: "The eguational theory of reuersal"Algebyaic Enginecying (editel by C. Nehaniz & M. Ito Wosld Scientificl). 502-521 (1999)

  • [文献書誌] alazs Imreh and Masami Ito: "On some specoal classes of regular langunges"Jewals are Foreuer (editel by J. Karhumaki et al. Springer). 25-34 (1999)

  • [文献書誌] Sandor Horuath and Masami Ito: "Decidable and undecidable problems of primitive words,regular and context-free lnguages"Journal of Universal Computer Science. 5. 532-541 (1999)

  • [文献書誌] Masami Ito Lila Kavi and Gabriel Thierrin: "Shuffle and scattered deletion closure of languages"Theoretical Computer Science. (2000)

  • [文献書誌] Kar Ping Shum,Yugi Guo,Masami Ito and Yuen Fong: "Semigroups(編著)"Springer,Singepore. (1998)

  • [文献書誌] Christopher Nahanivanil Masami Ito: "Algebraic Engineering(編著)"World Scientific,Singapere. (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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