研究課題/領域番号 |
10440042
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神保 道夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80109082)
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研究分担者 |
小竹 悟 信州大学, 理学部, 助教授 (40252051)
白石 潤一 東京大学, 物性研究所, 助手 (20272536)
今野 均 広島大学, 総合科学部, 助教授 (00291477)
梅田 亨 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00176728)
塩田 隆比呂 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20243008)
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キーワード | 可解格子模型 / 量子群 / 自由場表示 / 頂点作用素 / 相関関数 |
研究概要 |
楕円型量子群の理解は長らく懸案の課題であらたか、この2年間に新たな進展があった。その要点は、楕円型量子群が量子アフィン代数からtwistとして得られるqnasi-Hopf代数だという事実である。この点を初めて指摘したFronsdalの研究を受け、代表者らはtwistを与える普遍元(twistor)を量子アフィン代数の普遍R行列の無限積の形であらわに構成した。もっとも簡単な場合、有限次元表現においてBaxterの頂点型および面型の楕円R行列が再現される。また従来実験的に提案されていた頂点作用素やその交換関係はtwisterの存在から自然に導かれる。しかし無限次元表現においてこれらを具体的に計算することは困難で未解決である。代表者らは別の論文で、量子アフィン代数U_q(sl^^<^>_2)のDrinfeld型生成元から「楕円型」の交換関係を持つカレントを構成し、それをもとにtwistorから決まるものと同じ交換関係を満たすL行列を構成した。先にLukyanov-Pugai(1996)はSOS模型の頂点作用素のボゾン化を発見していた。上記のL行列に基づいてボゾン表現におけるinter-twinerを計算するといわば「手で」作られていたLukyanov-Pugaiの結果が再現され、その代数的な特徴づけが明らかになった。
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