研究分担者 |
勘甚 裕一 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (50091674)
宮地 晶彦 東京女子大学, 文理学部, 教授 (60107696)
坂 光一 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (20006597)
中路 貴彦 北海道大学, 理学研究科, 教授 (30002174)
米田 薫 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80079029)
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研究概要 |
I.特異積分固有の分野での研究進展 a)積分核に連続性を仮定しない斉次型の特異積分作用素の重み付き弱(1,1)有界性は重みがベキ乗型のとき知られているが、これを直積型の重みの場合に拡張した。 b)滑らかなカルデロン・ジグムント特異積分核から定義される振動特異積分作用素に対するA_1重み付のL^1空間でのウィーク弱(1,1)評価を得た。A_p(p>1)の場合は知られていたが、p=1の時の困難さを克服した。また、ある種のディニ条件を満足する特異積分核から定義される振動特異積分作用素に対する、仮定されているディニ条件に対応した重み付のL^1空間での弱(1,1)評価も得た。 c)カルデロン・ジグムント型特異積分作用素,端数極大作用素および端数積分作用素と局所可積分関数の乗法との交換子について,n次元Euclid空間上で定義された一般化Morrey空間上で,それらの有界性について示した。 d)ベクトル値特異積分あるいはリトルウッド・ペーリー理論についての進展 リトルウッド・ペーリーのg関数、g^*_λ関数、ルージンの面積積分に対応した、パラメータ付きのマルチンキヴィッツ函数のL^p有界性、リプシッツ空間での有界性についての新知見を得た。また、積分核に単位球面体上でLlogL条件を仮定すると,これにより定義されるマルチンキヴィッツ函数が弱(1,1)評価を満足することも示せた。 II.特異積分に関連した実解析分野の結果について a)上半平面上のハーディ空間に属する関数のフーリエ変換に対して成り立つハーディーの不等式を,そのある意味での拡張として,ハンケル変換に対して類似の形で証明した。 b)離散ハーディー空間のモレキュールによる特徴付けを与え、その応用としてこのハーディー空間に対し,分数べき積分の定理とマルチプライヤー定理を示した。
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