研究分担者 |
山田 陽 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60126331)
本間 正明 神奈川大学, 工学部, 教授 (80145523)
木内 功 山口大学, 理学部, 助教授 (30271076)
柳原 宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30200538)
増本 誠 山口大学, 理学部, 助教授 (50173761)
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研究概要 |
1967年にH..Martensによってcompact Riemann面Cに付随するJacobi多様体J(C)内の部分多様体W^r_d(C)(C上の線形系g^r_dの集合G^r_dのJacobi写像によるJ(C)内の像)に関するいわゆる次元定理が得られ,Mumford(1974)等によって精密化された.G.Martens(1996)はこれをgonality(g^1_kが存在するようなκの最小値)が奇数であるCに制限した場合に次元に関してしてさらに良い評価が得られることに注意し,等号が成立する場合の特徴付けを行った.つまり,H.Martensはdim W^r_d(C)【less than or equal】d-2γを示し,等号成立はCが超楕円的の場合に限ることを証明し,Mumfordはdim W^r_d(C)【less than or equal】d-2γ-1またはd-2γ-2の場合に関する特徴付けを行った.しかし,gonalityが奇数であると仮定するとdim W^r_d(C)【less than or equal】d-3γであることがCoppens-Keem-Martens(1992)によって得られていることに注目し,G.Martensはdim W^r_d(C)【less than or equal】d-3γになる場合について研究し,いくつかの例外を除けばgonalityは3になることを示した. 本研究では上記の研究の拡張としてdimW^r_d(C)【less than or equal】d-3γ-1となる場合にもいくつかの例外を除けばgonalityは3になることを示した.ただし,それらの例外はMalrtensの場合に比してかなり複雑なものになるが.それらの全てを明確に記述することに成功した. ついで,次数が種数に近い線形束が正規生成になるための必要充分条件を求めた.これは,Green-Lazarsfeldの結果の大幅な改良になっている.
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