ナヴィエ・ストークス方程式および関連する非線形偏微分方程式の研究

1998 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 10440055
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 増田 久弥 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10090523)
• 研究分担者: 立澤 一哉 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80227090) ; 加藤 順二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80004290) ; 高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744) ; 石村 直之 一橋大学, 経済学部, 助教授 (80212934) ; 中村 正彰 日本大学, 理工学部, 助教授 (00017419)
• キーワード: ナヴィエ・ストークス方程式 / 反応・拡散系 / 分岐理論 / 特異摂動

研究概要

1 増田は、ナヴイエ-ストークス方程式の解の滑らかさを研究した。また、この方程式の、分岐について、田重度のある場合を考察、興味ある結果をえた。12月早稲田大学で開催された研究集会「Winter School on Navier-Stokes」1月東北大学で開催の研究集会「Recent topics in nonlinear partial differential equations」においそ、発表した。
2 石村と中村は、2次元Navier-Stokes方程式の時間無限大での漸近挙動について新しい興味ある知見をえて、論文に発表した。また、ふたりは、ベナール方程式の解のアトラクターの収束性についての新しいい知見をえて、論文に発表した。さらに、電磁流体方程式のついて、研究論文として、発表した。
3 高木は、活性因子と抑制因子かあらなる反応拡散系の定常解でその分布が有限個の点の近傍に集中するものを構成し、その安定性をしらべた。抑制因子の拡散係数が十分大きいときに、一個の点のまわりに集中する定常解はあるパラメータを動かすと、安定性をうしなわれ、かわりに周期解があらわれることを示した。2つの論文として、発表した。
4 加藤は時間的な遅れを粘菌の方程式を研究し、カナダの国際研究集会で発表し、報告集が近日中に出版予定。
5 立沢はCabor frameを用いて、擬微分作用素の解析をおこない興味ある結果をえた。論文として、発表した。

研究成果

• [文献書誌] N.Ishimura and M.Nakamura: "Characterization on the long time behavior of 2D Navier-Stokes equations" Pittman Research Notes in Math.Series. 388. 38-44 (1998)
• [文献書誌] N.Ishimura and M.Nakamura: "Convergence of attractors for the simplified magnetic Benard system" Mathematical Sciences and Applications. 11. 126-135 (1998)
• [文献書誌] Takagi,Ni,and Wei: "On the location and profile of spike-like layer solutions to a singularly perturbed semi-linear Dirichlet problem" Duke Math.J.94. 597-618 (1998)
• [文献書誌] Kenmotsu and Zhou: "The classification of the surfaces with parallel mean curvature vector in two dimensional complex space forms." Berlin Inst.of Tech.preprint series. 339. 25 (1998)
• [文献書誌] J.Kato and Pan: "Stability domain of a chemostat system with delay" Fields Institute Communications. 21. 307-315 (1999)
• [文献書誌] Tachizawa and Rochberg: "Pseudodifferential operators,Gabor frames,and local trigonometrical bases." Gabor Analysis and Algorithms. 171-192 (1998)
• [文献書誌] 増田 久弥: "応用解析学" シュプリンガー・東京, 600 (1990)
• [文献書誌] M.Nakamura: "Recent Developments in Domain Decomposition Methods and Flow Problems" Gakuto Internatonal Series, 373 (1998)