研究課題/領域番号 |
10440066
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
森田 耕一郎 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (20167688)
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研究分担者 |
石黒 真木夫 統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (10000217)
阪本 成一 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (60300711)
石黒 正人 国立天文台, 電波天文学研究系, 教授 (40023684)
川辺 幸子 (奥村 幸子) 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (20224842)
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キーワード | 位相補正 / 電波干渉系 / 伝播路揺らぎ / ミリ波 |
研究概要 |
大気モデルを仮定して、高速スイッチング法のシミュレーションを行い、野辺山ミリ波干渉計の環境で、どの程度の位相補正が期待できるのかを解析した。その結果、従来から示されている大気モデルが正しければ、100m以上の干渉計基線において、高速スイッチング法が有効に働くことが示された。 一方、昨年度末に行った高速スイッチング観測の試験観測結果について、データ解析を行った。それにより、スイッチング時間や、目的天体と基準天体との間の距離の変化に対して、どのように位相補正精度が変化するかを詳しく解析した。その結果、シミュレーションで示された結果と一致するような結果が得られなかった。むしろ、同じように見える大気状態にもかかわらず、位相補正の有効性が30分程度の時間スケールで変化していることがわかった。 今後、この矛盾を大気モデルの精度について調査をすることと、高速スイッチング法によるデータ補正方法自体に問題がないかどうかを詳しく調べる予定である。 230GHz帯の受信機の安定化はほぼ成功し、安定した感度で観測することが出来るようになった。アンテナの高速駆動性能の解析については、レインボウ用新10mアンテナに角度センサーなどを取り付け、高速スイッチング駆動時のアンテナの加速度、変形などを解析出来るように準備を進めた。本格的解析は、来年度に行う。
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