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1999 年度 実績報告書

不安定核ビームを用いた(p,2p)陽子knockout反応実験の高分解能化

研究課題

研究課題/領域番号 10440068
研究機関東北大学

研究代表者

小林 俊雄  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30186754)

研究分担者 高橋 俊行  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50281960)
大津 秀暁  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90302075)
キーワード不安定核 / RIビーム / 単一粒子軌道 / 核子ノックアウト反応 / 角運動量 / 核子分離エネルギー / 高純度Ge検出器
研究概要

不安定核ビームと陽子標的を逆運動学で用いた(p,2p)陽子ノックアウト反応を用いると、軌道角運動量、分離エネルギーなどの不安定核中を動いている核子の単一粒子軌道に関する情報を得る事ができる。実験的には、約100AMeVの不安定核ビームを陽子標的に当て、ノックアウト反応で放出される50MeV-100MeVのエネルギーを持つ2個の陽子のエネルギーと運動量を測定する。これまでの測定は、陽子検出器にNaI(T1)検出器を用いていた為、核子分離エネルギーの分解能は約1.5MeV(rms)程度であった。
この分解能は一般的には反応でできる残留核の状態を分離できない為、本研究では分離エネルギー分解能を改善するの為の種々の改良/開発を行った。その中でもっとも重要なのが、陽子エネルギーを測定する高純度Ge半導体検出器の開発である。小さな結晶はこれまでにも原子核実験で使われていたが、今回製作したのは直径70mm、厚さ30mmという非常に大きな平板型高純度Ge結晶を用いた検出器である。この結晶は使用の便利さの為に、薄いBe入射膜付きのクライオスタットに組み込まれ、約105MeVまでの陽子の全エネルギーを測定する事ができる。
実際の測定に、2次ビームエネルギーを高精度で測定する為の低圧MWPC、陽子の方向を測定する為のガスを用いた位置検出器(Drift Chamber)、エネルギー損失を測定し粒子識別を行うSi-strip検出器等の開発やプロトタイプ試験等を平行して行った。
これらの検出器の完成後、加速器施設からの陽子/^<12>Cビームを用いて検出器系の総合試験を行った。データは解析途中であるが、分離エネルギー分解能として約0.5MeV(rms)程度が得られている。これは、目標とした値より約3倍程度悪い値であり、現在は検出器の一部を改良後、再度ビーム試験を行う事を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Kobayashi: "Nucleon-Knockout Reactions from RI Beams"Proceedings of the Second Intemational Conterence on Fission and Neutron-Rich Nuclei. (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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