研究課題/領域番号 |
10440069
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
片山 一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30028237)
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研究分担者 |
大谷 俊介 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60023735)
川上 宏金 高エネルギー加速器研究機構, 素核研, 助手 (50013412)
和田 道治 高エネルギー加速器研究機構, 素核研, 助手 (50240560)
田辺 徹美 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (20013394)
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キーワード | 高周波イオンガイド / RFイオンガイド / 六重極高周波イオンガイド |
研究概要 |
イオンガイドは核反応でできた不安定原子核イオンを10^4Pa位のHeガス中に止め、一価のイオン状態でガスの流れと共に真空領域に引き出し捕集する技術である。この真空領域に引き出すところでは、我々の開発した六重極高周波イオンガイド(SPIG)が世界的に定評を得て採用されている。今回の開発研究では、このHeガス中のイオンの通過速度を上げ、加えて容器壁に衝突してイオンが中性化して失われないようにイオンを壁から押し返す収束力を付加しようとする試みであり、この方法が確立でくれば核容器の外で製造された短寿命核を止めて一価のイオンに集めなおす、画期的な方法となることを狙っている。 初年度である平成10年度は、10月よりこの電極設計、ガス系の組み立てに着手している。またこの電極に印加する高周波系の設計と製作も進めている。申請では磁石を用いた系を当初より考えていたが、問題を掘り下げたところ、最も重要なところは大きなガス容器を使うことで試験できると判断し、磁石は実用段階で必要に応じて組み合わせて行くことにした。 平成10年度では、Heガス中のアーク電流でイオン化したイオンを用いて、イオンのガス中の輸送についての基本条件を調査している。すなわち重畳する直流電圧の分布、また高周波の電圧と周波数について実験的に最適条件を調べ、シミュレーションの結果と比較検討を行う予定である。平成11年度はガスの真空への取り出し部について最適設計を行い、SPIGを用いて実験条件を調べる予定である。
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