大型並列計算機を用いたQCDの閉じ込め機構の研究

1999 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 10440073
• 研究機関: 金沢大学
• 研究代表者: 鈴木 恒雄 金沢大学, 理学部, 教授 (60019502)
• 研究分担者: 寺尾 治彦 金沢大学, 理学部, 助教授 (40192653) ; 青木 健一 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (00150912) ; 久保 治輔 金沢大学, 理学部, 教授 (40211213) ; EM Ilgerfritz 金沢大学, 理学部, 助教授 (40311675)
• キーワード: QCD / monopole / quarle confinement / laltico / topology / duality

研究概要

研究目的と実施計画にそって高エネルギー研(KEK)のVPP500等を使ったシミュレーションと解析的な研究を行った。
(1)SU(2)QCDでこれまでに得られたmonopole actionから完全作用と完全演算子のパラメターを決め、string modelの形でstrong coupling展開が出来る領域で弦定数やグルーボール質量を解析的に計算した。これは、ChernodubやPolikarpovとの共同研究である。
(2)QCDの真空が、デュアルな可換ヒッグス理論で記述されることを、解析的に古典解を計算し数値シミュレーションとを比較して示した。これは、PolikarpovやGubarevとの共同研究である。
(3)確率的ゲージ固定法という新しい方法で、MAゲージ以外でもアーベリアンドミナンスやモノポールドミナンスといった重要な現象が見られることがわかった。(4)SU(3)Pure QCDの2本の独立なmonopole current に対する monopole action を、2次、4次、6次の相互作用項を入れた形で求めた。SU(2)と同様に、弦定数やグルーボール質量を解析的に計算した。以上の結果は、日本物理学会、Lattice'99の国際会議で発表され、論文としても出版されるか投稿中である。

研究成果

• [文献書誌] F.Shoji et al.: "Anew gauge fixing method for abelian projection"Phys. Lett B. (2000)
• [文献書誌] S. Fujimoto et al.: "A quantum perfect lattice action for monopole action strings"Phys. Lett B. (2000)
• [文献書誌] F. V. Gubarev et al.: "The lattice SU(2) confining string as an Glrihosov vortex"Phys. Lett B. 468. 134-137 (1999)
• [文献書誌] T. Suzuki et al.: "Recent topics of infrared effective lattice QCD"Nucl. Phys B (Proc. Suppl). (2000)
• [文献書誌] S. Fujimoto et al.: "String tension and glueball masses of SU(2) QCD"Nucl. Phys B (Proc. Suppl). (2000)
• [文献書誌] K. Yamaguchi et al.: "Lattice monopole action in pure SU(2) QCD"Jous. High Energy Physics. (2000)