研究課題/領域番号 |
10440076
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
郷農 靖之 九州大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50016127)
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研究分担者 |
亀掛川 卓美 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (70195220)
片野 林太郎 京都大学, 化学研究所, 助手 (50231254)
五十棲 泰人 京都大学, RI総合研究センター, 教授 (50027603)
梶野 敏貴 国立天文台, 理論天文学研究系, 助教授 (20169444)
小田原 厚子 西日本工業大学, 工学部, 助教授 (30264013)
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キーワード | 極端条件下の物理 / 原子核物理 / 超高圧 / 原子核壊変定数変化 |
研究概要 |
本年度は、昨年度の実験で明らかになった問題点の解決のための部分実験を実施した。 1.試料作成と装填:ダイヤモンドアンビルによる超高圧加圧領域が非常に小さく、30μmφの銅線に 30MBq程度の強度の^<99m>Tc線源を電着し、それを200μm厚のレニウムシートに開けられた50μmφの穴に装填することが必要である。この作業は実体顕微鏡を使い行うものであるが、前回はこの手順で失敗した。その後の検討で、高強度の線源を接地しない状態で扱かったので帯電が甚だしく装填に失敗したと考えた。今回のテスト実験で、5MBq程度の線源ではこの困難が生じなかった。又、更に高強度の線源は、水滴中で扱うことで帯電の問題は避け得るものと考えられ、今年度いま一度テスト実験を行う。 (実験実施場所:京都大学ラジオアイソトープセンター(分室)) 2.ガンマー線測定:測定は少なくとも4半減期は続ける必要があり、非常に高い計数率から低計数率までの測定を高精度で行う必要がある。前回の実験でパルスのパイルアップ、計測系のデッドタイムの補正が重要であることが判明し、特に前者の補正を如何にして高精度で行うかが問題であることが分かった。そこで、^<99m>Tcの放出する140keVに近いエネルギーの14,122,136keVのガンマー線を放出する ^<57>Co線源を使い、線源と検出器の距離を変化させて計数率を10kcpsから1.5kcpsまで変化させて測定し、その補正法の確立を試みた。ガンマー線計数の距離の逆ニ乗則からのずれが、我々の行った手法の補正で「差動法で10^<-4>以下の誤差」しか生じない精度を得た。 (実験実施場所:九州大学ラジオアイソトープセンター)
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