研究課題/領域番号 |
10440080
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
徳宿 克夫 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (80207547)
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研究分担者 |
喜多村 章一 東京都立保健科学大学, 放射線医学科, 教授 (60106599)
浜津 良輔 東京都立大学, 大学院・理系研究科, 助教授 (20087092)
山田 作衛 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 所長 (70011658)
鶴貝 達政 明治学院大学, 一般教育学部, 助教授 (50267366)
近 匡 成蹊大学, 工学部, 助教授 (90215442)
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キーワード | 電子・陽子衝突 / HERA / 超対称性粒子 / 標準模型 / W粒子 / リニアコライダー / 電子偏極 |
研究概要 |
ドイツ電子シンクロトロン研究所(DESY)に建設された電子・陽子衝突型加速器HERAでの実験の進行に合わせて、高い横運動量を持ったレプトン生成過程を実験理論の両面から検討し、新現象の探索を進めることがこの研究の目的である。 先年度に設置したワークステーションを使って、理論計算を進めた。HERA加速器は平成12年度に改造を計画しており、高輝度と、電子の縦偏極を実現できるようになる。近と喜多村は、電子の偏極により、レプトンを信号として超対称性粒子探索の感度を定量的検討に着手した。暫定的な結果を、3月末に、英国オックスフォード大学の研究者と共催で開かれた研究会で公表した。電子の偏極によって、反応に関与する左巻きの電子の輝度をほぼ倍増させることができるため、超対称性粒子の探索には非常に有効であることを示した。 実験データの解析では、平成10年までに収集した陽電子・陽子衝突データをもちいた、高い運動量を持つ電子またはミュー粒子と運動量欠損を同時に持つ事象の解析を行い、論文として完成した。事象の起こる頻度は、標準模型で期待されるW粒子生成によるものと無矛盾であることがわかり、ここから、W粒子の異常結合に関する制限を得ることができた。 電子・陽子反応で標準模型からのずれが観測された場合、同様なエネルギー領域で電子・陽電子衝突や陽子・反陽子衝突でも異常が観測される可能性が大きい。このため、それらを総合的に検討することが重要である。今年度から藤井が新たなメンバーとして加わり、電子・陽子以外の反応との関連の調査に着手した。特に、各国が将来計画としてとりあげている電子・陽電子衝突のリニアコライダーでの探索との類似性を調べた。
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