研究分担者 |
酒井 敏 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (30144299)
木田 重雄 文部省核融合科学研究所, 教授 (70093234)
林 祥介 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20180979)
石岡 圭一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (90292804)
薩摩 順吉 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70093242)
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研究概要 |
水の相転移を含む対流は、主として地球大気を念頭においたものであるが、本質的には流体粒子が対流途上において放出・吸収するエネルギーおよびそれに伴う流体の状態の変化の問題であり、この観点からは地球内部におけるマントル対流も関連する現象である。本研究ではこれらの相転移が対流に及ぼす影響を調べるため、相転移速度を変化させるパラメーターを人為的に導入し、水を含まない対流と水を含む対流を連続的につなぐ定式化を検討した。現実の大気では水蒸気凝結の効果には熱洪給と空気の比重変化の2つがあるが、本研究の定式化ではこれらを分離して扱い、それぞれについて水を含む場合と含まない場合を連続パラメーターによってつなぎ、そのパラメーターを変化させたときの対流形態の変化、特に、対流セルの解の分岐構造を数値的に追跡する方法を検討している。このための数値計算は1999年度および2000年度に行なう予定である。また球面上の流体運動の数値実験を行うための基盤整備として,スーパーコンピューター上で効率良く走る球面調和関数スペクトルモデルの構築を進めている.これまでのところ,2次元非発散モデルについては十分実用の域に達しており,T682という世界でも最高分解能の球面2次元乱流実験を行うことに成功している.現在は,発散性を考慮した場合,球面2次元乱流の挙動がどのように変化するが調べるために,計算効率のよい球面浅水モデルを開発中である.
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