研究課題/領域番号 |
10440189
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大坪 徹夫 広島大学, 工学部, 教授 (80029884)
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研究分担者 |
瀧宮 和男 広島大学, 工学部, 助手 (40263735)
安蘇 芳雄 広島大学, 工学部, 助教授 (60151065)
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キーワード | ナノスケール分子 / オリゴマー / チオフェン / 分子ワイヤ / 分子素子 / 機能性有機材料 |
研究概要 |
機能性有機材料探索の一つのアプローチとして、最近ナノサイズをもつオリゴマー共役分子に脚光を浴びている。しかしながら、ナノサイズ分子の形状が走査型電子顕微鏡(STM)で容易に取り扱える10nm以上の構造をもつナノ共役分子は、未だほとんど知られておらず、未開の分野である。このような観点から、本研究では熱的安定性が大きく、官能化が容易で、加工性に優れているチオフェンに着目し、ナノ分子に値する分子ワイヤ型の大きな共役オリゴチオフェン分子の設計および創製研究を行った。本年度は、サブミリスケール(100nm)に相当する分子ワイヤの開発を目指して、72量体までの長鎖オリゴチオフェン系ナノ分子化合物の創製に成功した。得られた最長の72量体は28nmの鎖長を有し、単分散性ポリマーに相当する。また、オリゴチオフェンの分子ワイヤへの応用研究の一つとしてオリゴチオフェンの両端にドナー基としてポルフィリン、アクセプター基としてフラーレンを導入した。ポルフィリン部を励起することによってひき起こされるオリゴチオフェンを経由する電子移動やエネルギー移動を観測した。電子移動やエネルギー移動の鎖長依存性よりオリゴチオフェンの分子ワイヤとしての性能について基礎データーを得ることができた。さらに、フラレーンを付けたオリゴチオフェンチオールを金板上への自己集合単分子膜の形成研究を行い、単分子を経由する光電変換素子の作成に成功した。
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