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1999 年度 実績報告書

グルタミン酸レセプターイオンチャンネルセンサーを用いるアゴニスト選択性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 10440219
研究機関日本大学

研究代表者

菅原 正雄  日本大学, 文理学部, 教授 (50002176)

キーワードグルタミン酸受容イオンチャンネル / アゴニスト選択性 / NMDA / バイオセンサー / 電気分析法 / 脂質二分子膜 / イオン透過量 / イメージング
研究概要

1.脳内のN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)型グルタミン酸レセプターを透過するカチオンのうちCa^<2+>イオンはセカンドメッセンジャーとして重要である.1個のチャンネルを透過するCa^<2+>イオンの絶対透過量を定量する方法をε4/ζ1NMDAレセプター分子種を用いて創案した.ε4/ζ1NMDAレセプターを発現させたChinese hamster ovary細胞からε4/ζ1分子種を単離し,tip-dip法によって作成した平面脂質二分子膜中にレセプター数を1個に制御して包埋した.チャンネルを透過できるイオン種がCa^2イオンのみとなるように,二分子膜をはさむ水相の溶液組成を制御し,1個のチャンネルを透過するCa^<2+>イオン量を定めた.さらに,3種の典型的アゴニストのL-グルタミン酸,NMDA,(2S,3R,4S)L-2-(カルボキシシクロプロピル)グリシン(L-CCG-IV)が誘起するCa^<2+>イオン量を比較し,本法が〜10^5のCa^<2+>イオン/秒の精度でCa^<2+>イオン透過量を検出できることを見出した.
2.脳内NMDAレセプターの分子種同定法の創案を目指し,マウス脳より取り出したスライス標本を用いて1個のnativeNMDAレセプターが透過させるイオン量を測定し,脂質二分子膜系においてε1-4/ζ1各分子種が示したイオン透過量と比較することを開始した.その結果,1個のnativeNMDAレセプターが示すイオン透過量には,大,中,小の3つのレベルが存在し,その相対値が,平面系において各分子種が示したイオン透過量の相対値と一致することを見出した.
3.L-グルタミン酸オキシダーゼとペルオキシダーゼを用いてL-グルタミン酸を可視化検出す酵素膜を作成し,マウス脳スライス中でのL-グルタミン酸放出の領野レベルでのカラーイメージングを可能にした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Hirano: "Detection and Imaging of L-Glutamate Released from Mouse-Brain Slices with an Enzyme-Based Membrane"Analytical Sciences. 16. 25-29 (2000)

  • [文献書誌] A.Hirano: "Evaluation of agonist selectivity for the NMDA receptor ion channel in bilayer lipid membranes based on integrated single-channel currents"Biosensors & Bioelectronics. in press.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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