研究課題/領域番号 |
10440253
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類学(含生理人類学)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
百々 幸雄 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50000146)
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研究分担者 |
奈良 貴史 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30271894)
瀧川 渉 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90323005)
阿子島 香 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10142902)
松浦 秀治 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (90141986)
河村 善也 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (00135394)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 北上山地 / 石灰岩洞窟 / 更新世 / 化石人類 / ヘラジカ / ゾウ / 弥生時代 / 幼児人骨 |
研究概要 |
この発掘調査は、平成7年に東北大学医学部解剖学第1講座を中心に企画された「北上山地に更新世人類化石を探る」プロジェクトの一環として実施されたもので、形の上では平成10年度〜12年度の科学研究費補助金の研究成果であるが、内容は第1次調査からの大迫町アバクチ・風穴洞窟の調査結果の概要を報告することにする。第1次調査は平成7年にアバクチ洞窟を主体に、第2次調査は平成8年にやはりアバクチ洞窟を中心に行われ、第3次調査は平成9年に実施されたが、調査の主体を風穴洞窟に移した。平成10年から平成12年までは、本研究費補助金を受け、風穴洞窟を主体に発掘を続けたが、同時にアバクチ洞窟の調査も併行した。一連の発掘調査で、念願の更新世化石人類や後期旧石器時代の人工遺物は発見されなかったが、平成8年にはアバクチ洞窟で東北地方北部で初めて弥生時代の埋葬幼児人骨を発見し、さらに平成9年度からは風穴洞窟で更新世のゾウ、ヘラジカなどの大型絶滅動物を含む大量の動物化石の発見をみた。ヘラジカ化石は国内で4例目の発見で、洞窟の総合調査としてはまずますの成果を挙げることができた。 平成12年度でこのプロジェクトは一時中断することになったが、更新世の小動物化石発見を目指した土壌サンプルの水洗選別作業、土壌サンプルの組成分析はなお継続中であり、またアバクチ洞窟出土の弥生時代幼児人骨の人類学的研究結果もまだ刊行されていないため、この研究成果の概要ではそれらに触れることはできない。これらの研究結果を踏まえた最終実績報告書は平成13年度中に東北大学出版会から刊行される予定である。
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