研究課題/領域番号 |
10450012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
山本 康博 法政大学, 工学部, 教授 (50139383)
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研究分担者 |
佐藤 政孝 イオンビーム工学研究所, 助教授 (40215843)
井上 知泰 いわき明星大学, 理工学部, 教授 (60193596)
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キーワード | ヘテロエピタキシ / CeO_2 / ランプ加熱 / SOI / イオンビーム誘起結晶化 / アモルファスシリコン / 固相エピタキシ / イオンの電子 / 核的散乱 |
研究概要 |
(1) 実験装置セットアップ イオンビーム誘起結晶化に不可欠の結晶核を持たない良質なシリコンアモルファス薄膜をCeO_2上に堆積するために、ターゲット水冷機構を持つターゲットホルダーを日本真空技術(株)の協力により設計製作し、既存の超高真空蒸着装置に組み込んで真空排気試験、冷却試験を行った。 CeO_2上に堆積したシリコンアモルファス薄膜の固相エピタキシャル結晶化実験を行うための、ハロゲンランプ加熱機構を、同じく日本真空技術(株)の協力により設計製作し、超高真空蒸着装置の予備排気室に組み込んで、性能試験を行った。基板温度が設計通り、900℃まで上昇する事を確認した。 (2) チャネリングイオンビーム照射によるCeO_2の結晶性改善 ヘテロ界面でのイオンビーム誘起結晶化を実現するには基板となるCeO_2の結晶性が極めて重要である。CeO_2はシリコン上に真空蒸着エピタキシャル成長法により作成するので、そのままでは、多量の結晶欠陥を含む。この結晶欠陥を消滅させ、結晶性を向上するのにイオンビーム照射が有効な事は以前の筆者等の研究で明らかにされていたが、通常のランダム方向からの照射では電子的散乱に起因する結晶性改善とともに核的散乱に基づく結晶欠陥生成が同時に起こるため、結晶性改善に限界がある。今回、高エネルギーシリコンイオンの入射方向を結晶軸方向に合わせチャネリング条件下で照射することにより、結晶欠陥生成を押さえ結晶性改善効果を高めることができることを明らかにした。
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