研究課題/領域番号 |
10450013
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
河東田 隆 高知工科大学, 工学部, 教授 (90013739)
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研究分担者 |
西田 謙 高知工科大学, 工学部, 助手 (40299384)
成沢 忠 高知工科大学, 工学部, 教授 (30299383)
西永 頌 東京大学, 工学系研究科, 教授 (10023128)
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キーワード | 多結晶シリコン / レーザラマン分光 |
研究概要 |
本研究においてはまず、基板上に形成されたアモルファスシリコンが、結晶化を開始する領域を明らかにする必要があるため、基板の効果と表面の効果が分離できるよう、ミクロンオーダのアモルファスシリコン薄膜を形成し、アニールし、表面及び基板を通して裏面から、レーザラマン分光法により評価した。その結果、従来の表面と基板の効果が分離できない厚さに関して得られていた報告と異なり、表面側から結晶化が始めること及び基板付近には応力が蓄積していることが、明らかになった。 アモルファスシリコンの結晶化に対する応力の効果を明らかにするために、アモイレファスシリコンに意図的に応力を印加し、結晶化させた。すなわち、Si_3N_4/a-Si(アモルファスシリコン)/Si_3N_4/Si基板を作製し、結晶化させた。a-Siと基板との間のSi_3N_4は、a-Si中のSiが拡散する効果を打ち消すためである。最上部のSi_3N_4層の厚さを変化させてアニールしたところ、Si_3N_4層の厚さが大きいほど多結晶中にはより大きな伸長性の応力が発生し、結晶化は遅くなることが、明らかになった。 アモルファスシリコン上にSiO_2膜を形成しアニールした場合は、結晶化層中に圧縮性の応力が発生するため、Si_3N_4膜の効果を確認する目的で、SiO_2/Si_3N_4/a-Si/Si_3N_4/Si基板構造を作製し、結晶化させたところ、SiO_2膜を形成しない場合に生じた結晶化速度の低下は抑えられ、伸長性応力による結晶化速度の低下が確認された。 これらの実験結果を理論的に説明するためのモデルを構策中である。 更に、応力が粒径に及ぼす効果、結晶化機構のより詳細な説明を進めている。
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