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1999 年度 実績報告書

クーロンブロッケードを利用した単一2準位系の形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450014
研究機関理化学研究所

研究代表者

石橋 幸治  理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (30211048)

キーワードカーボンナノチューブ / クーロンブロッケード / 量子ドット
研究概要

本年度は、人工2準位系を形成する材料として従来から扱っている表面ゲート法を用いてカリウム砒素2次元電子ガス内に量子ドットを形成する方法に加え、量子ドットとしての単層カーボンナノチューブの電気的特性を測定した。従来の電子線露光法を用いたガリウム砒素系量子ドットでは、形成できるドットサイズがサブミクロンのオーダーであることに比べ、カーボンナノチューブは直径が数ナノメートル程度であるので、人工2準位系材料としてのポテンシャルは非常に高い。実験では、単一の単層カーボンナノチューブの両端の電流端子(端子間隔は250nm)を蒸着し、ギャップの近傍にゲート電極を着けた。室温では、オーミックな特性を示すが低温でクーロンブロッケードによる非線形な電流電圧特性を示し、それがゲート電圧により変調されることがわかった。全体的な振る舞いは、ゼロ次元離散準位が存在する場合の単一量子ドットの振る舞いに非常ににている。現在のところ、トンネル障壁は電極とナノチューブの接続部分に形成されていると想像している。しかし、その高さを制御することができていなく、電極との結合が強い場合も観測されている。さらに、量子ドットとしてのナノチューブにマイクロ波を印可しその応答を調べた。その結果、マイクロ波の振動電界はソースドレインバイアスに重畳する形で作用し、ナノチューブはこれを古典的に検波することがわかった。このモデルを用いると、マイクロ波照射下のクーロン振動に現れる様々な構造も、電流電圧特性のゼロ次元離散準位による構造を反映していることが、シミュレーションにより確かめることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Ida,K.Ishibashi,K.Tsukagoshi,B.Alphenaar and Y.Aoyagi: "Quantum dot transport in Carbon nanotubes"Superlattices and Microstructures. (予定).

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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