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2000 年度 実績報告書

クーロンブロッケードを利用した単一2準位系の形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450014
研究機関理化学研究所

研究代表者

石橋 幸治  理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (30211048)

キーワードカーボンナノチューブ / 量子ドット / 結合量子ドット / 負性微分コンダクタンス / クーロンダイアモンド
研究概要

本研究では、半導体材料やカーボンナノチューブ材料を用いて人工原子である量子ドットさらにはそれらを結合して2重結合量子ドットの形成を目指すものである。本研究のこれまでの成果で、単層カーボンナノチューブ上に金属電極を蒸着することで電極とナノチューブ間にトンネル障壁が形成でき、従ってナノチューブの両端に電極を蒸着することにより量子ドットが形成できることを明らかにしてきた。本年度はそのことを利用して、ナノチューブ上に極微なSiO_2を蒸着することでトンネル障壁を形成し、2重結合量子ドットを形成する技術を開発した。そして、以下に示すように結合量子ドットの形成を示唆する電気的特性を得た。まず、これまでの方法でナノチューブ上に電流を流すための金属電極を形成する。この時点でクーロンブロッケード特性を低温で測定し、単一量子ドット的振る舞いを示したデバイスに対して、電子ビーム露光の位置合わせ技術を利用して電流端子間にSiO_2を蒸着する。そして再び低温でクーロンブロツケード特性を測定した結果、クーロンギャップの増大、不規則なクーロンダイアモンドパターンそして負性微分コンダクタンスが観測された。これらは、単一量子ドットの時には観測されていなかったもので、2重結合量子ドットが形成されていることで説明される。本年度はさらに、ナノチューブの微細性を生かすために、電極間隔を極端に小さくした量子ドット構造を作製し、温度に換算して約2000Kもの帯電エネルギーを有する量子ドットを形成することができ、40Kでも明瞭なクーロンブロッケード特性を観測することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koji Ishibashi et al.: "Quantum Dots in Carbon Nanotubes"Jpn.J.Appl.Phys.. 39. 7053-7057 (2000)

  • [文献書誌] Masaki Suzuki et al.: "Quantum dot formation in single-wall carbon nanotubes"Jpn.J.Appl.Phys.. 40・3B(掲載予定). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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