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2000 年度 実績報告書

3次元導波型極微細光学系

研究課題

研究課題/領域番号 10450026
研究機関大阪大学

研究代表者

伊東 一良  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80113520)

研究分担者 渡辺 歴  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90314377)
小西 毅  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90283720)
キーワード超短光パルス / 光加工 / 複屈折性 / フィラメント / 光導波路 / 光誘起屈折率変化 / ボイド / シリカガラス
研究概要

本研究の目的は、超短光パルスを利用して、フォトリフラクティブ結晶やGeドープシリカガラスなどの中に数μm〜10数μm径の損傷部分を形成させ、その屈折率変化の機構解明と、光導波路、分岐路、交差路および微小ブラッグ反射器などの微小光学要素を試作・評価することである。本年度は、1)ボイドの移動および結合、2)フォトニック微小光学要素の試作、および3)超短光パルスとガラスとの相互作用の理論解析とモデルの構築を行う予定であった。以下に本年度に得られた成果は以下の通りである。
ボイド移動および結合
チタンサファイアレーザー光パルス(波長:800nm、パルス幅:130fs)をシリカガラス中に集光し、直径約1μmの空隙(ボイド)を生成した。集光点の移動と超短光パルスの露光を繰り返すことにより、ボイドを約5μm光軸に沿って移動させることが可能であることを世界に先駆けて発見した。また、光軸上の2つのボイドを1つのボイドに結合させることにも成功した。
自己束縛フィラメントによる屈折率変化の誘起
超短光パルスの自己束縛フィラメントを利用しシリカガラス内部に屈折率変化の誘起を行った。屈折率変化部分は直径約2μm、長さ約10〜500μm、最大屈折率変化10^<-2>であることを明らかにした。誘起された屈折率変化は入射する超短光パルスの偏光に依存する複屈折性をもつこともわかった。また、集光領域の移動により光導波路および回折格子を作製し評価を行った。
上記の結果は、Optics Japan 2000にて発表済みあるいは、平成13年春の応用物理学会および国際会議で発表予定である。また、得られた成果は、学会誌に投稿済み(Opt.Lett.)、あるいは準備中である。また、ボイドの移動と結合、誘起導波路の作製方法の2件については、科学技術振興事業団を通して特許申請中である。
以上の成果は直ちに屈折率変化の機構解明とはつながらないが、機構解明へのいくつかの手がかりを提案している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Wataru Watanabe et al.: "Optical seizing and merging of voids in silica glass with infrared femtosecond laser pulses"Optics Letters. 25・22. 1669-1671 (2000)

  • [文献書誌] Kazuhiro Yamada et al.: "In situ observation of photoinduced refractive index changes in filaments fonned in glasses by femtosecond laser pulses"Optics Letters. 26・1. 19-21 (2001)

  • [文献書誌] Kazuyoshi Itoh et al.: "Refractive and stnictural changes in silica glass induced by ultrashort laser pulses"Proceedings of SPIE. 4110. 1-8 (2000)

  • [文献書誌] Wataru Watanabe et al.: "Observation of voids and optical seizing of voids in silica glass with infrared femtosecond laser pulses"Proceedings of SPIE. 4088. 44-47 (2000)

  • [文献書誌] 伊東一良,渡辺歴,遠間正真: "超短光パルスによりガラス中に製作した三次元光メモリー素子のデータの書き換え方法"特願2000-145922.

  • [文献書誌] 伊東一良,渡辺歴,山田和宏,西井準治: "異方性光導波路の作製方法"特願2000-305612.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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