研究課題/領域番号 |
10450034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上羽 貞行 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (90016551)
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研究分担者 |
小池 義和 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (30251672)
中村 健太郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (20242315)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 振動インテンシティ / 騒音・振動制御 / 固体伝搬音 / 有限要素法 / 特異値分解 / エネルギー・フロー / 振動分布推定 / 逆問題 |
研究概要 |
近年、固体中を伝わる固体伝搬波の経路把握可能な計測法の確立が早急に望まれている。振動インテンシティベクトルを計測することにより、固体波の伝搬経路を把握・可視化することが可能となるが、任意の測定点において応力6成分と振動速度ベクトル3成分の測定が必要となり、必要な全てのデータの測定が困難な場合が多い。本研究課題の目的は、従来、不可能であった肉厚構造物内部のSIベクトル分布の計測法の確立を目指す。 提案する振動インテンシティベクトル計測法は、最初に測定対象を有限要素モデル近似し、有限要素法(FEM)を用いて得られる演算子と測定された構造物表面の振動データを用いて、強制振動解析の逆問題を解く。そして、得られた構造物全体の振幅、位相分布をFEMで用いた形状関数によりへ便を行い、応力分布を求め、振動インテンシティ・ベクトル分布を推定するというものである。 本年度は、以下の研究成果を得ている。 (1)最小2乗法を併用することで、測定誤差の低減に成功した。 (2)特異値分解を併用することで、推定結果の安定化に成功した。 (3)加振された3次元ウェルダー、および、L字型と□字型の断面を持つフレーム構造のテーブルに本手法を適用し、有効性を確認した。 (4)過度振動状態の構造物にも適用可能な計測プログラムの開発を行った。 次年度は、過度振動状態の構造物の振動インテンシティ計測に対して、本研究で提案している計測法の高速・高精度化を試みる。また、得られた測定結果の振動・騒音制御への適用も試みる予定である。
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