研究課題/領域番号 |
10450036
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
奥山 文雄 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (30024235)
|
研究分担者 |
杉江 紘 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (40024327)
種村 眞幸 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (30236715)
北 重公 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60006153)
|
キーワード | ナノ材料 / ナノワイヤ / 電界イオン放射 / カーボンナノチューブ |
研究概要 |
1.平成12年度の研究計画 1)前年度実験の継続:前年度の実験にならい、Pd(パラジウム)ナノフィラメント成長の可否を確かめる。この実験は、Pdが水素吸蔵物質を代表することを踏まえたものである。 2)研究成果全般の検討:得られた実験結果を総合的に検討し、ナノフィラメントが得られる材料については、電気的特性評価の準備に入る。 3)成果の公表:報告書の作成及び一部成果の公表 2.成果概要 1)Pdは、フィラメントとしてではなく、ナノ微結晶として、カーボンナノチューブの先端を占有する。これは、予想外の結果であり、本研究の趣旨に沿うものではないが、水素ナノボンベとして働くPdナノ粒子の、全く新しい原理が見つかったことでなり、クリーンエネルギー源としての水素に注目が集まる折、重大な意味をもつ。なお、Pdナノ粒子は強磁性を持つとの報告がある。現在、名古屋大学との共同研究の一環として、この点の確認作業を急いでいる。この実験には、電子線ホログラフィーが必須である。 2)本研究当初の目的ではないが、本研究で得られたカーボンナノチューブを電子源とするX線管を組み立てることに成功した(Appl.Phys.Lett.4月23日号)。この成果は、X線内視鏡への道を拓くものであり、革新的な医療技術に発展する可能性を秘める。 3)カーボンナノチューブを含め、ナノフィラメントの電気的特性を調べるためには、フィラメント一本一本をマニピュレートするシステムの開発が不可欠であるとの結論となった。この点を踏まえ、"カーボンナノチューブ・マニピュレーションシステムの開発"を、平成13年科学研究費に申請を行なった。 4)報告書は、近日中に完成の予定である。
|