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1998 年度 実績報告書

球転がり疲労下におけるセラミックスの微小き裂進展挙動の観察と破壊力学による解明

研究課題

研究課題/領域番号 10450049
研究機関大阪大学

研究代表者

小倉 敬二  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029007)

研究分担者 阪上 隆英  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50192589)
西川 出  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (90189267)
木田 勝之  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00271031)
キーワード転がり疲労 / すべり疲労 / セラミックス / はく離き裂 / モードII / ヘルツ応力 / 圧縮応力 / せん断応力
研究概要

本年度は,実機セラミックスベアリング材料として最有力であるHIP窒化ケイ素を中心に,球-平板接触下におけるき裂進展の様子を実験的に検討した.特に,30ミクロン程度の小さな初期欠陥からのき裂進展挙動の解明に重点をおいた.これにおよぼす諸因子の影響の解析を行うため,摩擦力ならびに実時間モニタリングを可能とした試験機を用いて,転がり疲労試験を行った.摩擦係数がほぼ0の転がりと球の動きを拘束したすべりの2条件で試験を行い,微小な初期欠陥からのき裂進展の観察を行った.また,内部方向へのき裂進展挙動ならびに分岐する様子の観察を,疲労試験を途中で中断して,縦割り断面観察により行なった.その結果,き裂の位置と方向によって進展挙動が異なること,また特に,表面近傍の接触領域の中央部分では,き裂が大きく進展するとともに,内部方向へも深く進展することが明らかとなった.また,内部では複雑な分岐挙動を示すことも明らかとなった.さらに,その結果を,Hansonによる接触応力分布の解析解に基づき,応力拡大係数によって評価し,観察したき裂進展挙動を検討した結果,表面近傍では,モードI進展すること,また,内部では圧縮応力下にもかかわらず,モードII進展する可能性のあることが明らかとなった.そこで,走査電子顕微鏡とレーザ顕微鏡によりき裂進展面の破面解析を行い,進展モードの同定を行ったところ,表面近傍では,モードIで進展するが,内部に進展するに従い,モードIIで進展することが明らかとなった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 小倉敬二,木田勝之,市山智士,田中大介: "球-平板すべり接触下における窒素化ケイ素のはく離損傷の観察と破壊力学的考察" 日本機会学会講演論文集. No984-1. 6-5 - 6-6 (1998)

  • [文献書誌] 小倉敬二,木田勝之,市山智士: "窒化ケイ素の繰返し球、平板接触下におけるはく離損傷の力学的考察" 日本材料学会第46期学術講演会講演論文集. 93-94 (1998)

  • [文献書誌] 小倉敬二,木田勝之,百々敬之,市山智士: "窒化ケイ素の繰返し球-平板転がり・すべり接触下におけるき裂進展挙動" 日本材料学会第46期学術講演会講演論文集. 95-96 (1998)

  • [文献書誌] 木田勝之,小倉敬二,市山智士,田中大介: "窒化ケイ素の球-平板すべり接触下におけるはく離損傷挙動の観察" 日本機械学会講演論文集. No98-3. 99-100 (1998)

  • [文献書誌] :木田勝之,小倉敬二,市山智士,田中大介: "球-平板接触下ならびにせん断応力下における窒化ケイ素のき裂進展挙動" 日本機会学会講演論文集. No98-5. 127-128 (1998)

  • [文献書誌] 木田勝之,小倉敬二,市山智士,田中大介: "窒化ケイ素の球-平板転がり疲労下におけるはく離損傷挙動" 日本材料学会第24回疲労シンポジウム講演論文集. 246-249 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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