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1999 年度 実績報告書

レーザ光照射による立方晶窒化ホウ素(cBN)の水熱加工に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450055
研究機関東京工業大学

研究代表者

戸倉 和  東京工業大学, 工学部, 教授 (10016628)

研究分担者 比田井 洋史  東京工業大学, 工学部, 助手 (60313334)
平田 敦  東京工業大学, 工学部, 助教授 (50242277)
キーワード水熱加工 / 水蒸気 / レーザ光 / 溶存気体 / 活性種 / 立方晶窒化ホウ素 / ダイヤモンド膜 / 炭素膜
研究概要

レーザ光を水存在下で固体に照射すると固体表面が加熱されるばかりか,高温の水との反応や水が分解されて生じるラジカルと気体との反応が期待できる.本研究ではこのような反応を期待し,cBNの水熱加工を行おうとするものである.
そこで,脱気した超純水,メタン,水素,酸素を溶存させ水,これにエキシマレーザ光(193nm),アルゴンイオンレーザ光,YAGレーザ光を照射して,ポリクロメ一タで活性種の発生状態を測定するとともに,写真により発光を観察した.その結果,水の構成元素ラジカルの生成を確認するとともに,メタンを溶存させた水では水面に膜が生成されることを見いだした.この膜の性質を調査し,粒径20nm程度の超微粒子から構成される網目構造の炭素膜であることがわかった.このことは炭素系超微粒子合成の道を開くものとして期待できる.
これと平行して,大粒の単結晶cBNおよび窒化ケイ素に水中でエキシマレーザ光および可視光であるアルゴンイオンレーザ光を照射した.窒化ケイ素では試料から離してエキシマレーザ光を照射しても表面にエッチング模様が現れた.これは上で述べた水の活性種によるものと考えられる.また,cBNにアルゴンイオンレーザを照射すると,アンモニアの発生が確認できるとともに,空気中での照射による形態とは異なる表面が得られた.これは高温で水との反応による化学作用と理解でき,水熱加工への展望が開けたものと理解できる.これら水雰囲気での一連の照射実験では飽和水蒸気中でのレーザ光照射も行った.エキシマレーザを飽和水蒸気圧下で照射した場合,照射容器であるアクリルが瞬時に曇ってしまった.これは生成された活性種によるアクリルとの化学反応が生じたものであり,レーザクリーニングヘの知見を与えるものと考えられる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Hidai and H.TOKURA: "Carbon Film Synthesis on the Water by Excimer Laser Irradiation"Materials Research Society Symposium Proceedings. 555. 261-265 (1999)

  • [文献書誌] 比田井洋史,戸倉和: "ArFエキシマレーザ照射による水面上への炭素膜合成"精密工学会誌(校閲終了,掲載待ち). (2000)

  • [文献書誌] 比田井洋史,戸倉和: "窒化ケイ素への水雰囲気でのArFエキシマレーザ照射"精密工学会学術講演会論文集. 秋季. 463-463 (1999)

  • [文献書誌] 比田井洋史,戸倉和: "cBNのレーザ加工特性"精密工学会学術講演会論文集. 春季(未定). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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