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1999 年度 実績報告書

極低温気液二相流の管内不安定流動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10450070
研究機関東北大学

研究代表者

尾池 守  東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (70292282)

研究分担者 辻本 良信  大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50112024)
松本 洋一郎  東京大学, 工学系研究科, 教授 (60111473)
上條 謙二郎  東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90282003)
徳増 崇  東北大学, 流体科学研究所, 助手 (10312662)
石本 淳  弘前大学, 理工学部, 助教授 (10282005)
キーワード極低温流体 / 気液二相流 / 管内不安定流動 / 分子動力学法 / 直接数値シミュレーション / ドリフトフラックスモデル / 液体ヘリウム / 気泡群
研究概要

本研究は、極低温流体管内気液二相流れで生じる不安定流動現象の実験的、理論的解明を目的とする。
極低温流体の管内気液二相流の発生・流動状態を可視化画像計測するため、加圧ブローダウン方式による極低温混相可視化流動試験装置を用いて、液体ヘリウムならびに液体窒素を作動流体とした極低温流動試験を行った。高速度VTRによる画像解析に基づき絞り部後流における気泡群の発生・移流過程を調べ、流動場の特性を把握するとともに、ヘリウムと窒素の沸騰二相流動場を比較検討することにより液体ヘリウム管内気液二相流れの特異性を明らかにした。また、数値解析モデルの検証に必須となる基礎資料を取得した。
数値解析手法に関しては、ミクロスケール、メゾスケール及びマクロスケールでの検討を試みた。
ミクロスケール:分子動力学法を用いて液体酸素の気泡生成機構をシミュレートした結果、液体酸素は気泡を生成する際に急激な圧力変化を伴うこと、また二原子分子液体の発泡現象を捉えるためには分子の回転運動を考慮する必要があることが確認された。
メゾスケール:浮力によって上昇する球形気泡群の運動を直接数値シミュレーションする手法を構築した。抗力係数のボイド率依存性を調べた結果、低レイノルズ数での理論式や粒子を対象とした実験相関式と概ね一致すること、また気泡の自己拡散係数に基づき気泡の拡散現象を評価した結果、特にボイド率が高い程気泡の拡散が強くなることを明らかにした。
マクロスケール:絞り部を通過する極低温流体の二次元ダクト内沸騰二相に関して、気液二相流の非定常ドリフトフラックスモデルに基づく基礎方程式系を新たに構成し、数値解析による理論的検討を行った。その結果、絞り部に発生する高ボイド率領域は時間経過に伴い下流側に移流されることを確認するとともに、相変化が及ぼす二相流動場への影響は絞り部後方に形成される後流渦の中心付近において最も顕著に現れることを明らかにした。さらに、液体ヘリウムの超流動相が気液二相流動場に及ぼす影響を調べた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ishimoto J.et al.: "Numerical Analysis on Boiling two-Phase Flow of Liquid Helium"Proc.of HTD99,33rd National Transfer Conference,Albuquerque. HDT99, HDT99-50(CD-ROM). (1999)

  • [文献書誌] 松本洋一郎他2名: "円柱周りの気泡流の3次元数値解析(第1報:層流剥離領域における数値解析)"目本機械学会論文集B. 65・10. 3260-3267 (1999)

  • [文献書誌] 徳増崇他3名: "液体酸素中における気泡生成機構の分子動力学的解析"流体科学シンポジウム講演論文集. SCF'99. 18-23 (1999)

  • [文献書誌] 松本洋一郎他2名: "上昇気泡群の多重スケール解析"第13回数値流体力学シンポジウム講演論文集. Co3-4(CD-ROM). (1999)

  • [文献書誌] Ishimoto J.et al.: "two-Dimensional Numerical Analysis of Boiling two-Phase Flow of Liquid Helium"JSME International Journal,Serirs B. 43・1. 62-70 (2000)

  • [文献書誌] 石本淳 他3名: "液体窒素の管内気液二相流れの研究"目本機械学会東北支部第35期総会・講演会講演論文集. 34-35 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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