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1999 年度 実績報告書

環境変動に及ぼす回転・密度成層乱流輸送現象のDNSとモデリング

研究課題

研究課題/領域番号 10450085
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

長野 靖尚  名古屋工業大学, 工学研究科(都市循環システム工学専攻), 教授 (20024325)

研究分担者 飯田 雄章  名古屋工業大学, 工学部・(機械工学科), 講師 (70273307)
キーワードTurbulent flow / Rotational flow / Density stratification / Direct numerical simulation / Turbulence model
研究概要

(1) 「密度成層乱流」の直接数値シミュレーション
並列型スーパーコンピュータを用いた大規模直接数値シミュレーション(DNS)により,安定および不安定成層下で生じる内部重力波やサーマルプルームの発生機構を調べるとともに,これらのマイクロスケールの運動と大気および海洋乱流との相互作用の影響について検討した。本研究では,非線形効果の大きい乱流を扱いかつ浮力という体積力の効果に着目し,ハードウエア的限界まで,高レイノルズ数・高浮力の大規模計算を行った。その結果,回転と浮力の作用により回転軸方向にコラムが生成されること,また,このコラム生成には非線形作用が大きく関与していて,地球物理学でよく用いられるいわゆる地衡流近似には限界があることが明らかになった。この成果は,海洋および大気の流体力学的性質を理解する上で基礎となるものである。
(2) 「熱輸送を伴う接地境界層乱流」のモデリング
サーマルプルームや内部重力波がどのようなメカニズムで発生するのか,また,現実の気象現象により近い高レイノルズ数や高浮力条件の下では乱流とどのように相互干渉するのかについては不明であり,その数理モデルもまだない。このような数理モデルの基礎となるものは,これまでの地球流体力学,気象学,海洋学などの分野で確立されていない接地境界層に対する乱流モデルである。本年度はこの課題に着目し,計算負荷がより小さい低レイノルズ数型1方程式乱流モデルを開発した。開発した乱流モデルには,地球表面からの熱伝達,流れの圧力勾配の影響、流れの剥離・再付着という重要な熱・流体工学的諸因子が組み込まれている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] O.Iida and Y.Nagano: "Coherent Structure and Heat Transfer in Geostrophic Flow under Density Stratification"Phys.Fluids. 11・2. 368-377 (1999)

  • [文献書誌] M.Iwatsuki,O.Iida and Y.Nagano: "Turbulence Structure and Transport Mechanism in a Homogeneous Shear Flow (Reynolds Number Effects)"Proceedings of 1st International Symposium on Turbulence and Shear Flow Phenomena. 481-486 (1999)

  • [文献書誌] S.Tsujimura,O.Iida and Y.Nagano: "Structure of Homogeneous Rotating Turbulence under Stable Density Stratification"Proceedings of IUTAM Symposium on Geometry and Statistics of Turbulence. (1999)

  • [文献書誌] 裴昌謙、服部博文、長野靖尚: "新しい低レイノルズ数型1方程式モデルによる熱・流体解析(第1報:壁面漸近挙動を考慮した速度場1方程式モデルの構築)"Thermal Science & Engineering. 7・3. 41-47 (1999)

  • [文献書誌] 裴昌謙、服部博文、長野靖尚: "新しい低レイノルズ数型1方程式モデルによる熱・流体解析(第2報:温度場1方程式モデルの構築)"Thermal Science & Engineering. 7・5. 31-39 (1999)

  • [文献書誌] 辻村真治、飯田雄章、長野靖尚: "安定成層下にある回転一様乱流の非線形効果と渦構造"日本機械学会論文集. 掲載決定. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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