• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

動吸振器を利用した無重力環境下での高精度質量測定装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10450090
研究機関埼玉大学

研究代表者

水野 毅  埼玉大学, 工学部, 教授 (20134645)

キーワード質量測定 / 動吸振器 / 宇宙実験 / 振動制御 / 出力レギュレーション / 柔軟構造物
研究概要

1.宇宙ステーションのような柔軟構造物中で質量測定を実施したときの測定精度や構造物に励起される振動を評価するために,柔軟構造体の設計・製作を行った.試作した柔軟構造物の可動部の質量は1.83[kg],固有振動数は5.6[Hz]である.
2.平成10年度に開発した回転式質量測定装置を1.で製作した柔軟構造体に固定し,測定回転速度までモータを加速したり,逆に測定回転速度からモータが停止するまで減速する実験を実施した.回転同期信号を利用した制御方法を適用したところ,広い範囲の回転速度において,試験台の振動をほとんど零にすることができることを確認した.また,そのとき,柔軟構造物には,ほとんど振動が伝わらないことも確認した.
3.回転式測定装置を柔軟構造体に取付けた状態で質量測定実験を実施した.実験の結果,柔軟構造物中で測定を実施した場合の測定誤差は,固定ベース上で実施した場合の誤差1.0%よりやや大きく1.3%となったが,測定精度はそれほど劣化しないことがわかった.
4.振動式質量測定装置において,測定対象物を動吸振器の吸振質量ではなく,加振機構の慣性質量に取付ける測定方法を考案した.
5.前年度開発した振動式質量測定装置を1.で試作した柔軟構造物に固定して,質量測定実験を行った.加振用のアクチュエータへの駆動信号を徐々に大きくしていくことによって,過渡状態においてもほとんど振動を生じさせずに質量を測定することができることを実証した.また,測定精度も,固定ベース上で測定する場合と比較してほとんど変わらないことを確認した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 水野毅: "宇宙で測定するには"日本機械学会誌. 103・977. 258 (2000)

  • [文献書誌] 佐藤伸介,水野毅: "動吸振器を利用した質量測定装置の開発(第4報:非減衰形動吸振器を利用した振動式測定"Dynamics and Design Conference 2000 CD-ROM論文集. 437 (2000)

  • [文献書誌] Mizuno,T.and Minowa,J.: "Mass Measurement Under Weightless Conditions with a Harmonically Accelerated Electromechanical Balance"Proc.5th International Conference on Motion and Vibration Control. 237-242 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi