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2001 年度 実績報告書

複合量子化半導体素子構造の開発とレーザー発振・吸収・利得特性の顕微透過計測

研究課題

研究課題/領域番号 10450113
研究機関東京大学

研究代表者

渡部 俊太郎  東京大学, 物性研究所, 教授 (50143540)

研究分担者 馬場 基芳  東京大学, 物性研究所, 教務職員 (60159077)
吉田 正裕  東京大学, 物性研究所, 助手 (30292759)
秋山 英文  東京大学, 物性研究所, 助教授 (40251491)
キーワード量子構造 / 導波路 / 半導体 / 顕微 / レーザー
研究概要

本年度は、電子一次元・光一次元の複合量子化半導体素子構造の一里塚とも言うべき、一本のシングルモード量子細線とシングルモード光導波路を組み合わせた、T型単一量子細線レーザー構造の作製に取り組み、8月に世界で初めてレーザー発振の観測にした。(なおこのレーザーは現存する世界でもっとも細いレーザーである)。この試料構造においては、一次元光導波路の中に、1次元量子細線のほかに2次元量子井戸や3次元ダブルヘテロ構造が含まれており、ほかに、2次元スラブ導波路と2次元量子井戸が組み合わさった部分も含まれている。そして、それらのすべてのレーザー発振が観測できた。すなわち、1D電子-1D光のほかに、2D電子-1D光、3D電子-1D光、2D電子-2D光などのさまざまな複合量子化半導体構造が同時に組み込まれており、それらのレーザー発振の特性をある程度比較して議論することができ、最初に目標として掲げた素子構造の開発とレーザー発振特性の計測についてはほぼ完全に達成することができた。
吸収と利得計測については、現在は、発光励起スペクトル測定やレーザー発振特性の解析から、データを得ている。吸収と利得をもっと直接計測するための顕微透過測定装置も開発を続けてきたが、その心臓部となるクライオスタットヘッドの開発が本年度1月に終わり、これまで用いてきた顕微分光システムに組み込んで調整を行っているのが2月現在の状況である。なお、物理計測としては、発光励起スペクトル測定だけからでも、たとえば、1次元励起子と1次元連続状態の吸収スペクトルの分離に成功し、1次元系特有のゾンマーフェルト因子の評価などが達成できている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Yoshita: "Formation of flat monolayer-step-free(11O)GaAs surfaces by growth interruption annealing during cleaved-edge epitaxial overgrowth"Jpn. J. Appl. Phys. Part.2 letters. 40. L252-L254 (2001)

  • [文献書誌] T.Makino: "Temperature dependence of near ultraviolet photoluminescence in ZnO/(Mg, Zn)O multiple quantum wells"Appl. Phys. Lett.. 78. 1979-1981 (2001)

  • [文献書誌] T.Unuma: "Effects of interface roughness and phonon scattering on intersubband absorption linewidth in a GaAs quantum well"Appl. Phys. Lett.. 78. 3448-3450 (2001)

  • [文献書誌] S.Koshiba: "Transformation of GaAs (001)-(111)B facet structure by surface diffusion during molecular beam epitaxy on patterned substrates"J. Gryst. Growth. 227/228. 62-66 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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