研究概要 |
本年度は,次の2点を行った. ・位相格子の生成:(Ta_2O_5)を基板上に弾性表面波を励起しながら高周波スパッタリング法により設けた。作成した薄膜の屈折率および膜厚が弾性表面波定在波のパワーに比例して変化した。屈折率と膜厚が周期的に変調され,微細な光格子が作成されることを確認し.(LiNbO_3)基板上に周期40ミクロンの格子を作成し,屈折率と膜圧の変化量を測定した.さらに太陽の平行光を薄膜に入射させ,位相格子一つを取り出し,その焦点距離(約100ミクロン)であることを測定できた。この値は理論値とほぼ一致する値である. ・光弾性定数の制御:(Ta_2O_5)薄膜を光導波路とした光変調器を作成し,光偏向効率からの光弾性定数の決定と,薄膜作成時に弾性表面波を励起させることにより光弾性定数の制御が行えることを確認した.TE,TM光モードの励振に成功し,弾性表面波パワー,励振周波数と光弾性定数の関係を求め,薄膜胎教の効果を確認した.その結果,光弾性定数が約1.5〜1.8倍に強調されることを実験で明らかにした.
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