研究課題/領域番号 |
10450127
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
川原田 洋 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90161380)
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研究分担者 |
長澤 弘幸 HOYA, R&Dセンター, グループリーダー
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キーワード | ダイヤモンド / ヘテロエピタキシャル / 表面チャネル / FET / ゲート長 / サブミクロン / ナノスケール / 遮断周波数 |
研究概要 |
本研究では、研究代表者らが開発したダイヤモンド表面チャネル型FETの特性向上を行い、高耐圧、高周波でのデバイス動作を検討することを目的とする。本年度においては、現段階において作製が容易かつ結晶性が高いホモエピタキシャルダイヤモンドを基板にもちいて、FETの作製プロセスおよび動作を検討した。この成果を基に、ダイヤモンドヘテロエピタキシャル成長層上でのデバイス作製プロセスおよび動作を検討する。本年度においては、特にデバイス作製プロセスの高精度化および特性の向上に著しい成果が得られた。具体的には、 1. ゲート長1μm以下のMESFETおよびCaF_2をゲート絶縁膜にもちいたMISFETのセルフアラインプロセスの開発、高精度化によりゲート長0.1μm以下のFETを作製することが可能となった。これによりゲート長70nmのナノスケールFETを作製することに成功した。 2. デバイス特性を向上させ、相互コンダクタンスにおいて100mS/mmを目標にデバイス作製プロセス開発を行った結果、ゲート長1μmで既に100mS/mmを超える特性が得られた。 3. ゲート長のディープサブミクロン領域で発生する短チャネル効果を抑えるため、デバイスシミュレーションをもちいてデバイス構造およびプロセスを検討した。その結果、窒素ドープダイヤモンド層の上に堆積したアンドープ層の膜厚をコントロールすることにより、短チャネル効果を抑えることができることがわかった。 4. 遮断周波数が10GHz以上の高周波特性を有するFETを作製するため、デバイスシミュレーションをもちいてダイヤモンド表面チャネル型FETの高周波特性を評価した。その結果、ゲート長0.1μmで遮断周波数が60GHzに達することがわかった。
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