研究概要 |
本年度は,昨年度明らかとなったアルゴリズムとアーキテクチャを用いて,マルチメディア信号処理用LSIの設計・製造,システムの構築を行った. LSIの詳細設計とそのLSI化 昨年度得られたアーキテクチャレベルの記述から,さらに進んでRTL,トランジスタレベルの設計を行う.プロセッサアレイ部は,トランジスタレベルからの手設計を行い,規則性を重視し,集積度を高める.その他の部分は,設計の容易さを重視し,RTL記述からの論理合成により設計を行う.ただし,検討を行ったCADアルゴリズムを適用するために,随所でそのアルゴリズムを用いた最適化を行い,設計にフィードバックする.低消費電力化を第一の目的とし,LSIだけで50mW以下の消費電力を目指した.0.35μmプロセスによりLSIの試作を行ったが,シミュレーションでは70mWとなり,目標には届かなかったが,動作検証によりさらに低電圧で動作することがわかれば,50mW以下も達成可能である. システムの構築 上記のLSIを実装したリアルタイムマルチメディア情報圧縮伸長システムの開発を行った.具体的には,FPGAベースのモジュールボードにFPGAのみの動画像圧縮システムを構築し,システムの検証を行った.
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