研究課題/領域番号 |
10450145
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森川 博之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50242011)
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研究分担者 |
青山 友紀 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80292895)
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キーワード | モバイルコンピューティング / インターネットワーキング / QoS / スケジューリング / マルチメディア / 移動体通信 / 無線通信 / 無線資源管理 |
研究概要 |
本研究の目的は、モバイルアプリケーションをさまざまな無線アクセス技術のもとで透過的に動作するためのネットワーキングブラットフォームを確立することである。このような観点から本年度は以下の検討を行った。 無線インターネットワーキング技術の開発 無線インターネットワーキング技術として本年度は無線サービスモデル/スケジューラならびにワイヤレスTCP技術を開発した。前者に関しては、最低保証帯域のみを保証する新しい無線サービスを提唱し、本サービスモデルを実現するスケジューリングアルゴリズムを開発した。あわせて、無線リンク状態に適応するリンク状態適応型スケジューリングアルゴリズムに関して理論的解析を進め、他のフローに影響を与えることなく無線リンクの公平な利用が可能となることを明らかにした。来年度からは、本スケジューリング手法をシミュレーションならびに無線LAN上での実装を進める予定である。後者に関しては、無線リンクにおいても性能が劣化することのない無線TCP手法を開発した。アプリケーションサポートサービスの基礎検討 アプリケーションサポートサービスとしてQoS適応化機能、メディアフィルタリング、位置管理手法について基礎的検討を行った。これらの内、特に位置管理手法に関して重点的に検討を進め、無線LAN内での位置管理手法として位置サーバエージェントを導入する手法を開発した。これらの基礎的検討を通して、来年度は、IETFで議論されているdiff-servとのマッチング手法、階層的モバイルIP手法、階層型符号化/フィルタリング手法等に関して検討を進める。 テストベッドの構築 無線LANを核とした基本的なテストベッドの構築を行った。さらに、当該テストベッド上で上記スケジューラの実装をIEEE802.11上で試み、実際に動作させた。来年度はテストベッドの拡張を進めるとともに、実際に動作するアプリケーションのプロトタイプをも構築する予定である。
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