研究概要 |
本年度は研究開始が遅れたため、主にステレオ(2眼)画像において左右の目に提示する画像の空間解像度を変化させたときの影響について、,ITU-Rの勧告であるEBU法に準じた方法により,主観評価実験を行った。その結果、片眼に提示する画像を3×3画素の平均を取って情報量を9分の1程度まで削減しても人間には画像の劣化があまり知覚されないことが確認された。その一方で、表示の際に平滑化処理を行わないとブロックひずみが知覚品質をかなり劣化させることや、平均を取る過程で輝度値のピークが変化することに起因すると思われる品質劣化が観測され、情報圧縮に当たっては何らかの等化処理が必要であると思われることなどがわかった。また、多眼画像表示の準備として、表示画像を目の位置にかかわらず強制的にる実験を行ったが、毎秒1回程度までの切り替えであれば知覚品質に大きな影響はないことが確認された。
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