研究課題/領域番号 |
10450154
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
榎戸 武揚 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10001992)
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研究分担者 |
伊藤 裕康 道都大学, 美術学部, 専任講師 (20295926)
川口 秀樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90234046)
富岡 智 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40237110)
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キーワード | 加速器 / LINAC / ビームモニタ / ビームプロファイル / 微細構造パルス |
研究概要 |
初年度は、複合計測に用いる各々の方法について研究を行った。 定在波分布による微細構造パルス幅の推定では、1次元伝送線路モデルによる反射板端からの輻射波を考慮したシミュレーションを行い、検出する電界の正負によっては輻射波の影響を受けないことを見出した。実験においても、電界の検波極性によって輻射波の影響を軽減できることを確認し、従来とは異なる方法で定在波のディップ部分の空間波形から推定した微細構造パルス幅も妥当な結果を得た。 スロットアンテナによるビーム位置モニタは、アンテナの形態を矩形導波管による空洞共振器上のスロットとして電子ビームからの電界を検出する実験を行った。共振器の寸法やスロットと給電同軸結合部の位置を共振内部のモードを考慮して決定することにより、加速高周波の2次または3次高調波のみを選択的に検出することができた。また、ビームを挟む位置に置いた2個のアンテナからの高調波信号をラットレース回路で同位相・逆位相で合成することにより、信号の強度比からビーム位置を求めるだけでなく、位相差からビーム軌道の角度を推定できた。 ビームプロファイル測定のための軟X線超高速駒取りカメラ開発では、ピンホールによる結像系の設計と実験を行った。45MeV電子線を鉛板に当てて発生するX線に対しては、ピンホールの鉛板には6mmの厚さが必要であった。これに開けた直径0.5mmのピンホールでは、可視光でおよそ10lp/mmの空間解像度であった。
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