研究課題/領域番号 |
10450157
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
田村 安孝 山形大学, 工学部, 教授 (40171904)
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研究分担者 |
湯浅 哲也 山形大学, 工学部, 助手 (30240146)
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
小山 清人 山形大学, 工学部, 教授 (60007218)
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キーワード | 多次元信号処理 / 超音波アレイセンサ / Δ-Σ変調 / 指向性制御 / 高分子圧電トランスデューサ |
研究概要 |
1. 信号処理論理の設計 実数値や多ビット信号で与えられた波面を多次元量子化し、得られる高密度の1ビット群を同期して出力する符号化システムの論理設計を行なった。シミュレーションによりSN比の検討を行ない、拡散波面の発生では、高い周波数の量子化雑音が発生するが、低域通過フィルタにより除去可能であることが確認された。 2. 超音波アレイセンサの試作と特性の評価 圧電薄膜上にパターン電極を形成して、中心周波数1MHz、アレイ要素の幅0.3mm、要素間隔0.5mm、要素数32の1次元超音波アレイセンサを試作した。 試作したアレイセンサを広い周波数帯域のパルスで駆動して特性を評価した。その結果、駆動回路のインピーダンスが高くケーブル長が長い場合、アレイ要素間のクロストークが無視できなくなり、等価的な要素幅の増大となって影響が現れることがわかった。また、周波数1MHzでは送信感度が低く、反射波を用いる撮像に応用するためには十分でないことがわかった。 3. 多次元オーバサンプリング符号化方式の安定化 3次以上の多次元Δ-Σ変調符号化を安定動作させるため、空間的低域通過フィルタをループに挿入することを検討、安定動作を確認した。 4. システムの評価と整備 収束波を発生する駆動信号を時間1次空間2次の2次元ΔΣ変調で1ビット信号に変換し、2値駆動回路により試作した32要素アレイを駆動し、ビームパターンを評価した。その結果、アレイの正面の距離50mmの位置に焦点を形成することができた。一方、焦点の位置を正面からずらしていくとビーム形状が歪む。これは、高い空間周波数の量子化雑音の影響、及びアレイ要素間のクロストークの影響と考えられる。
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