3次元立体映像システムの視覚機能および自律神経系による評価

1999 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 10450162
• 研究機関: 鈴鹿医療科学大学
• 研究代表者: 奥山 文雄 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 助教授 (70134690)
• 研究分担者: 田中 博 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60155158) ; 清澤 源弘 東京医科歯科大学, 医学部・医学科, 助教授 (20169957) ; 河村 徹郎 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (40241153) ; 八名 和夫 法政大学, 工学部・電気情報学科, 教授 (50138244)
• キーワード: 輻輳 / ピント調節 / 立体ディスプレイ / 三次元 / 視覚機能 / 自律神経系 / 心拍

研究概要

本年度は研究実施計画に基づき、自律神経系による評価手法の開発に重点を置いて実施したが、計画が遅れたため十分な結果が得られなかった。
自律神経系による評価手法
予備実験として2次元画像による心拍数変動の計測を試みた。5名の被験者を対象として、動きの少ない映像、動きの多い映像と比較した。動きの多い方が心拍数が増加し、映像の影響が大きいことがわかった。しかし、計測システムの構築が遅れ、血圧、呼吸の同時計測ができないため、計測装置の構築を進めている。
視覚機能による評価手法
3D立体映像(THD-15DX1、三洋電機)による輻輳・ピント調節測定を行った。ディスプレイを被験者から0.5mの位置に設置し、前方に約2Dの調節刺激を与えた実験では、ピント調節は過渡的に生じるが不安定で画面方向に戻る傾向を示した。
実験が遅れたため、十分な結果が得られなかったので、次年度にさらに検討を加える予定である。

研究成果

• [文献書誌] Fumio Okuyama: "Human Visual Accommodation and Vergence Eye Movement while viewing Stereoscopic Display and Actual Targets."Proceedings of 20^<th> Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medical and Biology Society.. 552-556. 552-556 (1999)
• [文献書誌] Fumio Okuyama: "Evalution of stereoscopic display with visual function and interview"Proceedings of SPIE,VIIS&T/SPIE. 28-35 (1999)
• [文献書誌] 玉木光子、奥山文雄、所 敬、吉井正一、池田貴司、小山田健二、金谷経一: "40インチ眼鏡なし立体ディスプレイが視覚機能に与える影響"視覚の科学. 19.4. 146-150 (1999)
• [文献書誌] 奥山文雄: "立体映像の評価"3次元画像コンファレンス. 246-251 (1999)
• [文献書誌] Fumio Okuyama: "Evalution of Stereoscopic Display"Proceedings of the Second International Conference on Human and Computer,. 15-18 (1999)
• [文献書誌] 松本恵理子、石黒ヨハネ、奥山文雄: "眼底造影像のフラクタル次元解析"映像情報メディア学会技術報告書. 23(66). 27-31 (1999)
• [文献書誌] 武藤茂幸、山田盛三郎、山下幸司、河村徹郎、奥山文雄、石渡裕政、岡野昭夫、藤澤幸三: "双方向映像通信を用いた在宅リハビリテーション指導システムの試み"映像情報メディア学会技術報告書. 23(66). 33-38 (1999)
• [文献書誌] 石黒ヨハネ、松本恵理子、河内幸江、奥山文雄、松浦雅人: "精神分裂症患者の眼球運動解析"第35回眼光学学会予稿集、1999. (1999)
• [文献書誌] Fumio Okuyama: "Evalution of Stereoscopic display,"The Journal of Three Dimensional Images,. 14(14). 127-132 (2000)
• [文献書誌] 奥山文雄: "人間工学からみた眼鏡、眼科診療プラクティス、"文光堂、. 2 (1999)